<津田寛治>「さよならマエストロ」“妻”LiLiCo&“娘”おじゃすの印象は 7話の見どころは西田敏行の演奏シーン
おじゃすさんも、普段TikTokとかで見るようなピンクのウィッグのまま娘役をやられていて、この家族の感じは一体何だろうっていう(笑い)。でも、そうだよな、近藤はこういう奥さんが好きで、こういう娘のことも良しとして大切にしているんだなというところも感じて、また一つ近藤という役が深まったように思いました。
--晴見フィルの撮影現場の雰囲気はいかがですか。
キャラクターみんなが光っている、役者として本当にありがたい台本がある上で、ディレクターさんたちが本当に愛情深くそれぞれの役をすごく大事にして演出してくださっているのを感じます。自分の中から無意識にふわっと出たものを拾ってくれて、「近藤さんだったらここはこうしますね」と積極的に生かしてくれることもあってうれしいです。
演奏シーンでのキャストの団結感もほかの現場にはない感じです。みんなそれぞれ一人でレッスンや自主練をした上で集まっているので、「楽器は違えどみんな戦っている」というリスペクトがお互いに対してあるんです。変に打ち解けてダラダラするのではなく、敬意を持って相手に接しているところが、ほかの現場とは発するエネルギーが違うなと思います。
あとはオーケストラの団員役で、音楽家や音大の方々が参加されているんですが、その方々にも助けられていて。役者とは違って“爪痕を残そう”みたいなことを思っていない感じがすごくすてきなんですよ。“ここにある大きな幸せ”の一部になろうとしている感じというか。
僕がちょっとしたアドリブを入れても優しく受け入れてくれますし、例えば西島さんがすごくいいセリフを言うと、みなさん本当にボロボロと泣かれていたりもして。芝居し
ているという感覚ではなく、西島さんのお芝居で物語の中にちゃんと入ってらっしゃるんだなというのもグッときますし、勉強にもなりますね。
--近藤が念願の指揮者を務めた6話の裏話もお聞かせください。