【B1クラブ展望/宇都宮】新HCが求めるのは「常に成長」…アップテンポなバスケで再出発
昨シーズンは連勝を「21」まで伸ばし、51勝9敗のクラブ史上最高勝率で東地区優勝。3度目のリーグ制覇へ視界良好と思われたが、チャンピオンシップでは初戦で涙をのんだ。 【ハイライト】レギュラーシーズンクラブ新記録の51勝を達成! 今シーズン、佐々宜央氏からバトンを引き継いだのはケビン・ブラスウェル新ヘッドコーチ。クラブとしてはBリーグ初年度以来となる外国籍HCだ。新指揮官は昨シーズンの経験を踏まえ、こんな青写真を描いている。 「昨シーズンは中盤にピークが来てしまって、終盤戦まで向上し続けることができなかったと感じています。ですので、今季はタイトルを目指す上で常に成長し続けるチームにしていきたい」 ニューフェイスはU22枠で加入した石川裕大のみ。ロスターは継続路線を選択した。注目は高島紳司、小川敦也の若手コンビに加え、在籍2季目を迎える村岸航がどんなステップアップを見せるか。この3選手の輝きが増せば増すほど、タイトル獲得へ近づくことは間違いない。 チームスタイルは、昨シーズン以上にボールを動かし、ドランジションを意識した素速い展開を掲げる。そのため、ブラスウェルHCはD.J・ニュービルと比江島慎の両エースに頼りきりにならず、よりタイムシェアを図った選手起用が理想だと明かした。 スローガンの『MOVE ON』に込めた意味は「全員で進歩し、突き進んでいく」。再び頂点に立つために、宇都宮ブレックスは貪欲に成長と勝利を追い求める。
■KEY PLAYER/SG #9 遠藤祐亮
昨年のレギュラーシーズンMVPに輝いたニュービル、ベスト3P成功率賞を受賞した比江島はそろってベストファイブにも選出された。攻撃ではこの2人にスポットライトが当たった印象だが、遠藤祐亮もB1で4位となる40.7パーセントの3ポイント成功率を記録。しかし、CSでは3試合を通じて3ポイントが16分の3と振るわなかった。 昨季は2016-17シーズン以来となる全試合出場を達成。同ポジションにはニュービル、比江島、さらには伸び盛りの高島など競争も激しいが、今シーズンも「宇都宮に遠藤あり」と言わんばかりの貢献度で攻守を支える。 文=小沼克年
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