「おいしい」巨人新助っ人が念願の日本の味堪能 初打席初安打の記念球は「特別なので母にプレゼント」
◆日本生命セ・パ交流戦 巨人0―2ソフトバンク(28日・東京ドーム) 名刺代わりの鋭いライナーが左翼線に弾んだ。東京Dにこだまする「エ~リ~!」の大合唱を背に、ヘルナンデスは一塁ベース上でベンチに向かって両手を上げた。1軍登録され「7番・右翼」で即スタメン出場し、初打席で初安打。試合後に記念球を受け取り「特別な球なのでケースにしっかり入れて、ドミニカ共和国にいる母にプレゼントしたい」と、ほほえんだ。 【動画】ヘルナンデスの打撃練習 0―0の3回無死、5球目の高め144キロのカットボールを振り抜いた。ソフトバンク先発・有原は21、22年にレンジャーズ傘下3Aのラウンドロックでチームメート。来日直後には日本のファンや球場の雰囲気を尋ねたという。「リスペクトを持って打席に立ちました」と、元同僚との対決を制した。 北の大地でエネルギーを充電した。先週末はファームの北海道遠征に同行。25日の夜はティマ、ウレーニャ、脇谷2軍内野守備兼走塁コーチらとともに、札幌のチーム宿舎の前にあったラーメン店に足を運んだ。ティマとともに、みそ味を注文し「おいしい」と舌鼓。入団会見で「食べてみたい」と話していた念願のラーメンを堪能した。 一夜明けた26日のイースタン・日本ハム戦に「3番・右翼」で出場。第4打席に実戦4試合目で初安打となる中前打を放つなど、3打数1安打1四球で「感覚を調整することができた」と、1軍昇格への準備を整えた。日本ハムの本拠地・エスコンでのプレーにも「素晴らしい球場。レンジャーズの本拠地、グローブライフフィールドと雰囲気が似ていて、懐かしい気持ちになりました」と感慨にふけった。 ヘルナンデスの一打は、49試合目にして巨人の今季助っ人初安打となった。阿部監督は「日本の投手の良さを知ってもらいたいし、そこでどう対応していくかが大事なので、どんどん打席に立たせたいと思います」と積極的に起用する方針だ。「みんなが最初から受け入れてくれて、雰囲気も良かった。チームの一員と感じられました」と白い歯をこぼした背番号42が、巨人を上昇気流に乗せる。(内田 拓希) ◆エリエ・ヘルナンデス(Elier Hernandez)1994年11月21日、ドミニカ共和国出身。29歳。2011年にロイヤルズと契約。12年からマイナーでプレー。22年にレンジャーズでメジャーデビュー。メジャー通算14試合、打率1割8分2厘、0本塁打、3打点。昨年は3Aでリーグ最多安打の165安打。外野は全てこなす。185センチ、89キロ。右投右打。
報知新聞社