現場近くの畑には容疑者が逃走時に通ったとみられる足跡が残っていた＝1日午後1時ごろ、所沢市北野新町2丁目

　埼玉県所沢市の住宅で1日未明、男4人が押し入り現金を奪った強盗致傷事件で、指示役とされる人物が、さいたま市西区で発生した同様手口の強盗致傷事件にも関与したとみられることが2日、捜査関係者への取材で分かった。県警は所沢の事件で逮捕した男3人を住居侵入と強盗致傷容疑でさいたま地検に送検した。男らは「闇バイトに応募した」と供述しており、県警は一連の事件が匿名・流動型犯罪グループによる犯行とみて捜査している。 割られた窓ガラスの写真　ドアノブや鍵穴の左脇に手が入りそうな穴　蜘蛛の巣状に広がる亀裂、迫力物語る

　送検されたのは、前橋市城東町3丁目、自称飲食店店長の男（43）、神奈川県小田原市飯泉、自称アルバイトの男（24）、住居職業不詳の男（28）の3人。 　3人の逮捕容疑は氏名不詳の者と共謀し、1日午前2時5分ごろ、住宅の勝手口の窓を割って家屋内に侵入。この住宅に住む男性（85）と妻（83）に対して「お金早くしろ」などと脅迫し、粘着テープのようなもので緊縛した上で刃物で切り付けて現金約8万円を奪った疑い。 　県警は、所沢の事件に使用されたとみられる乗用車2台と軽乗用車の計3台を押収。うち2台は9月30日に発生した東京都国分寺市の強盗致傷事件で使用された車と同一とみられる。逮捕された3人のうち1人は国分寺の事件への関与をほのめかす供述をしているという。県警と警視庁は2日から共同捜査を開始。両事件に関連したほかの共犯者の捜査を進める。 　一方、県内では9月18日、さいたま市西区で住宅に男らが押し入る強盗致傷事件が発生。これまでに実行役など4人が逮捕されており、県警は2日、最後の実行役の会社員の男（24）＝神奈川県綾瀬市早川城山1丁目＝を逮捕した。県警は所沢の事件と犯行手口が類似していることや現場が近接していることなどから、両事件の指示役が同一とみて捜査している。

　国分寺の事件では、被害者の女性宅から数百万円が奪われたとみられる。女性が以前、飛び込みのリフォーム業者を自宅に上げていたことも判明し、警視庁は関連を捜査。 　9月28日に東京都練馬区の住宅で起きた強盗致傷事件との関連も調べている。 ■離れたコンビニに車（以下、逮捕記事） 　1日午前2時5分ごろ、所沢市北野新町2丁目の一戸建て住宅に複数の男らが侵入し、住人の高齢夫婦2人を粘着テープのようなもので縛りけがを負わせ、現金などを奪う強盗致傷事件が発生した。所沢署は現場から逃走した男3人を強盗致傷などの疑いで逮捕した。他にも逃走した人物がいるとみて行方を追っている。 　逮捕されたのは、いずれも自称で、住居職業不詳の43歳男、24歳男、28歳男の3容疑者。 　捜査関係者によると、犯行に使われたとされる車のうち2台は、9月30日に東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件で使われた車両と同一とみられ、警視庁などは2事件の関連を捜査している。同28日に東京都練馬区の住宅で起きた強盗致傷事件との関連も調べている。