森永卓郎氏 在職老齢年金制度の「凄い抜け道」解説「これはあまりメディアでは言われていない」
がんで闘病中の経済アナリストの森永卓郎氏(67)が2日、文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜後1・00)に出演。在職老齢年金制度について言及した。 【写真あり】今年春、念願の花見に出かけた森永卓郎氏 厚労省は、人手不足を補うため、老齢厚生年金の月額とボーナスを含む平均月給が合計50万円を超えると、年金が減額される「在職老齢年金制度」を見直し、減額する対象者を縮小する調整に入った。 「ちなみに私はゼロです」という森永氏は「今、厚労省の中でどういう議論になっているかというと、50万円の壁を62万円に引き上げる、71万円に引き上げる、3番目が制度を撤廃する。この3つのうちどれかっていう議論なんですけど、どうやら62万円にしようということで動いているようです」と現状の流れを説明した。 この流れに否定的な意見も多いようで「おかしいんじゃないかっていう意見がいっぱい出てきていて」と説明。「なんでかというと、そもそもこの制度があるから就業を抑制している高齢者がはたしてどれだけいるのか。世間の声は厚生年金が10万円だとすると、限度額は40万円なんですね。40万円も60代後半でもらえねえだろって。これ統計で見ると、60代後半の給料の高い正社員でも平均31万円しかもらっていないんです。今の限度額でもほとんど普通の人は引っかからないわけです」と明かした。 さらに「これはあまりメディアでは言われていないんですけど」と前置きしつつ「在職老齢年金制度っていうのは凄い抜け道がある」と指摘した。「65歳になった瞬間に会社に頼んで、雇用契約をやめて業務委託契約、フリーランス契約に変えるんです。そもそも厚生年金の対象じゃなくなってしまうので、どんなに稼いでも厚生年金の減額はない。丸々もらえるんです」と解説した。 この方法については「民間企業を含めて大企業のかなりのところでこっそりやっているんですね」と明かした。