袴田巌さん無罪確定へ 検察側が控訴しない方針 検事総長談話で“強い不満”も
日テレNEWS NNN
58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件の再審=やり直し裁判で、先月、袴田巌さんに無罪が言い渡されたのに対し、検察側が控訴しないことを明らかにしました。袴田さんの無罪が確定します。 袴田巌さんは、1966年、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、やり直しの裁判で、先月、静岡地裁が「証拠はねつ造された」などとして、無罪を言い渡していました。 これに対し検察側は、控訴するかどうか検討を続けていましたが、8日に異例の検事総長談話を発表し、控訴しないことを明らかにしました。これにより袴田さんの無罪が確定します。 談話では、捜査機関のねつ造があったと断定されたことについて、「何ら具体的な証拠や根拠が示されていない」「強い不満を抱かざるを得ない」としています。一方で、再審請求審で「司法判断がまちまちになったことなどにより、袴田さんが、相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれていた」とし、「刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思っております」と謝罪しました。