【阪神】3年目岡留英貴「そんなに甘くはなかった」開幕1軍も鳴尾浜で直球の強さ追い求め奮闘中
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム> 阪神岡留英貴投手(24)は大粒の汗を流し、鳴尾浜でトレーニングに励んでいる。今季は開幕1軍をつかむと、5月24日巨人戦(甲子園)まで13試合に登板し、防御率1・29と中継ぎ陣の一角を担った。だが、同29日の日本ハム戦(甲子園)で回またぎの2イニング目につかまり、2失点。翌30日に出場選手登録を抹消された。 「そんなに甘くはなかった、という感じです」 大卒3年目の今季、春季沖縄キャンプでは1軍完走。岡田監督から「1軍戦力としていけるという確信を持てた選手」と投手MVPに挙げられた。2月の紅白戦からシーズン初登板となった4月4日DeNA戦(京セラドーム大阪)まで実戦10試合12イニング連続無失点も記録。満を持して開幕スタートを切った。 だが、シーズン序盤から少しずつズレが生じていた。「タイミングのズレだったり、疲労感とか、体の動きが悪くなったりとか、いろんな原因でちょっとずつズレがあった。めちゃくちゃ悪いとかじゃないんですけど、本当に少しの差だと思います」。1軍の緊張感の中、投げ続ける難しさがあった。 今、最も磨いているのは「真っすぐの強さ」。そのためのトレーニングの1つが瞬発力だ。ボックスジャンプなどを行い、下半身を鍛えるだけでなく、上半身とのバランスやタイミングなど連動性を高める。体全体のバネを意識し、出力アップを目指している。 2軍戦では6試合に登板。6月13日のオリックス戦(鳴尾浜)では8回に3番手で登板し、2ランを許した。「試合中、自分のボールがあまり行ってないなと思ったり」とまだ納得はしていない。福原投手コーチらからアドバイスを受けながら、試行錯誤している。「スピン量だったり、そういうところを増やしていけたらと思います。しっかり自分の課題と向き合って、やっていくだけです」。真っすぐに貪欲にこだわり、再び1軍の強力リリーフ陣の一員として、勝利に貢献する。【村松万里子】