ブレンボSERIEORO(セリエオロ)ブレーキディスクローター、ブレーキパッド交換インプレッション
────────── 作業は慎重に ────────── ブレーキ廻りの作業は重要部品ですので、熟練者の立ち合いのうえでDIYするか、プロにお願いしましょう。(筆者は元々ディーラーでメカニックをしていました) 締付トルクなどについてもサービスマニュアルの情報を参照してください。 ディスクボルトを緩める⇒ジャッキアップする⇒キャリパーを外す⇒ホイールを外す⇒ローター交換という手順です。ローター組付け時はホイール回転の逆側に寄せてボルトを締めると接触面が適正になります。今回はパッドもセリエオーロに交換します。パッドピンやピストンの清掃は、前回のパッド交換からの距離が短かったためピストンの清掃と揉み出しはスムーズに行えました。 新車組付けからのディスクの場合は、オーバートルク+ネジロック剤+経年+ヘックスボルトの影響で緩めるのに苦労することがあります。今回は前後15本のうち4本はヒートガンで加熱したうえで充電インパクトを併用し、緩めることができました。
走行インプレッション
今回はディスクとパッドをセットで交換しました。 つまり接触面の慣らしは新車時のような状況なため、アタリが早く出ました。街乗りでフロントは50km程度、リアは100kmの走行で本領発揮した感じです。 交換時、交換後を通じての印象は、まず見た目の変化!です。リアは純正とほぼ変わらないデザインのため、替えた感はありませんが、フロントは地味ながらグレードアップした感。 この質感アップが所有感を上げてくれます。純正フロントディスクのインナーローターの形状はちょっとチープですが、ブレンボは純正に近い価格帯なのに見た目がグレードアップします。 さりげなく刻まれるBremboのロゴアイコンが、また地味にかっこいい。 カスタムパーツというより、消耗品の交換時にアップグレードするパーツ候補としても満足度マックスです。 機能性については、ディスクの性能を一般公道で使い切るのは現実的ではなく、純正ディスク&純正パッドの組み合わせでもMT-09は充分なフィーリングと性能で不満はありませんでした。 今回は磨耗に伴なうメンテナンス的な交換でしたので、交換前後の性能差をフェアに比較できません。 それでも純正新品の組み合わせより効く印象です。これはディスクよりもパッドのキャラクターによるものでしょう。 スイッチのように効くのではないため使いにくいことはなく、しかも少し強めに握った時の制動力の立ち上がり方は純正パッドよりもやや高い印象です。 過熱時の耐フェード性などはテストできていません。ライフについてもまだ未知ですが、磨耗材の厚みが純正よりも多いことと、効きの良さはトレードインされ、純正同等の距離を走れるのではないかと期待しています。 尖ったレーシングスペックではないことは街乗りの扱いやすさ、温度依存性の無さも確認できています。 これまで私は社外パッドをいくつも試してきましたが、純正パッドってけっこうバランスが良くて、そしてやや高価です。 ブレンボのセリエオロシリーズは、型番によっては純正よりも安く、そしてグレードアップできることからコスパにも優れていると言えます。
まとめ
ブレンボはフラッグシップと言えるレーシングキャリパー、マスターシリンダ、レーシングディスクを幅広くラインナップしていることや、高性能モデルに純正採用されているイメージからも高額品のイメージがあるのではないでしょうか。 今回紹介したセリエオロというシリーズは一般道をメインに使うユーザーも対象にできる価格帯と耐久性、性能、そして質感を兼ね揃えてあり、ちょっとアップグレードさせたい人や、STDローター磨耗交換時にチョイスしても手の届く価格レンジが絶妙です。 つまり、消耗品メンテナンスなのにアップグレードできるカスタムパーツでもある。と言えますねっ
yasuo