浜辺美波も可愛いけど…竹中直人が明かす!最新作の撮影中に“夢中になった”俳優の名前
「土佐弁がたまらなかった!」
「浜辺美波さんや赤楚衛二君などキャストも魅力的な人ばかり! 撮影現場に行くのがとても楽しみでした。しかも、お弁当が豪華! 僕は低予算映画に慣れてるからもうびっくり」 【写真】5年半ぶりの個展を開催中!竹中直人の「絵」 俳優・竹中直人(68歳)は仕事を断らない──。たとえ低予算の映画であっても、スケジュールさえ合えば馳せ参じる。 「この役をやったら自分のイメージが変わっちゃうとか、そんな考えは全くない。台本を読んで判断したり、『いい仕事をしよう』という捉え方が苦手です。 そこにどんな出会いがあるかわからないし。こんな俳優がいるのか! という発見もある。だからどんな仕事もスケジュールさえ合えば受けます」 この日は、映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(7月26日公開)の制作報告会。主演の浜辺美波、徳川家康役の野村萬斎のほか、GACKT、観月ありさなど超豪華キャストが勢揃いした。物語の舞台はコロナ禍真っ只中の2020年、首相官邸でクラスターが発生し総理が急死するという危機に、日本の歴史に名を刻む偉人達をAIで復活させて最強の内閣で乗り切る……という奇想天外で壮大なエンターティメントムービーである。 久しぶりの大作にテレビカメラや記者たちが大挙して詰めかけた中、豊臣秀吉役の竹中直人がコメディアンの才を発揮して笑いの渦を巻き起こし、場を和ませていたのが印象的だった。 「美波さんはめちゃくちゃ可愛いんだけれど、赤楚君の坂本龍馬がなんともチャーミングでした! 赤楚くんの使う土佐弁がたまらなかった! あと3回は赤楚君に龍馬をやってほしいくらいです!」 偉人たちが得意分野の要職に就いて次々と英断下し、実行していく様はスカッとする。現内閣がもし彼らのような人材を得ていたら……とつい夢のようなことまで考えてしまった。竹中にとっては自身5作目の「豊臣秀吉役」となるが、どう感じているのか。
内気な性格を克服しようと…
「オファーをいただいた時は、おっ、また秀吉? と思いました(笑)。 僕にとって秀吉は、小学生の時に見た大河ドラマ『太閤記』の緒形拳さんのイメージが強かった。緒形さんとは29歳で初共演。僕のことを優しく名前で呼んでくれたのがうれしかったです。後に緒形直人君が俳優として出てきた時に、息子さんと同じ名前だったのか! と気づきました。 僕のはじめての秀吉役は大河ドラマ『秀吉』(’95~’96年)です。視聴率をとって周りのみんなが優しくなったのが印象的です(笑)」 大御所として扱われることも増えたが、若いスタッフや役者にも腰は低い。取材中も、ほとんど目を合わせない。シャイで、謙虚な「怪優」の原点を探っていこう。 竹中が毎年ゲスト出演している『逗子映画祭』のトークショーにも伺ったが、観客の笑いをとりつつ、大雨の中来てくれた人たちを気遣う言葉が随所にあふれた。竹中と共にいるとよくわかる。一見、豪放磊落で明るい人と思われがちだが、実は内気で繊細、心優しい人なのだ。 そんな「竹中直人」という人間のルーツは、故郷・神奈川県横浜市にある。そこで市役所勤めの両親のもと、1人っ子として生まれ育った。 「横浜といってもぼくの生まれた金沢区富岡はとても田舎。夜になると真っ暗、怖かったです。今も実家の近所は昔とほとんど変わらないですよ。山に囲まれています。小学生の頃は富岡海岸が近くにあって潮干狩りが出来ました。昔は“もらい湯”といってね、近所の人が家に来て『竹中さん、まだお風呂沸かしてなかったら、うちで入っていきませんか? 』って誘ってくれたんです。そんなご近所付き合いが昔はありましたね。道も舗装されてないから夏は走ると土煙が上がってね。今でも家の前は舗装もされずに土のままです(笑)。 絵を描くのが好きで中学、高校と美術部でした。人と関わるのは苦手で、通信簿には常に『協調性がない』と書かれていました」 そんな性格を克服しようと、中学に入るとオリジナルのモノマネを披露するように。同級生から一目置かれる存在となった。 「修学旅行の夜、『お前らいつまで起きてんだー! もう寝ろよー! 』と体育の先生のマネをして怒ったら、一瞬でみんなシーンとなりました(笑)」 両親が映画好きで、小さい頃からよく映画館に連れて行かれたという。