NY市場サマリー(13日)ドル小幅高、国債利回り上昇 ナスダック4週連騰
<為替> 主要通貨に対するドル指数が小幅高。最近発表された一連の米指標が来年の米利下げペース鈍化の可能性を示唆する中、ドルは週間では約1%上昇し、1カ月ぶりの大幅な上昇率となる勢い。 終盤の取引で、ドル指数は0.037%高の107。 CMEのフェドウォッチによると、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ実施は完全に織り込まれているものの、来年1月の追加利下げの確率は約24%にとどまっている。 ストーンXの市場調査責任者マット・ウェラー氏は「米連邦準備理事会(FRB)はおそらく第1四半期中は利下げを停止する公算が大きく、その後は所々で段階的な利下げを実施するだろう」と予想した。 ドル/円は0.69%高の153.695円と、11月下旬以来の高値を付けた。円は今週、対ドルで2%下落した。 ポンド/ドルは0.45%安の1.2616ドルと、月初来の安値近辺に沈んだ。 ユーロ/ドルは0.26%高の1.04945ドル。 NY外為市場:[USD/J] <債券> 10年国債の利回りが3週間ぶりの高水準に達した。米連邦準備理事会(FRB)は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイント利下げするとみられるが、インフレ率が2%の目標を上回る状況に対処するためその後は利下げ一時停止の見通しを示すとの予想が台頭した。 3カ月物短期国債と10年国債の利回り格差も、2022年11月以来初めてプラスに転じた。 17─18日のFOMCでは、委員の政策金利予想水準を点(ドット)で示すいわゆる「ドットチャート」も発表される。 R.J.オブライエン(ニューヨーク)のグローバル市場調査部門長トム・フィッツパトリック氏は「(FEBは)1月に(利下げを)一時停止するという強い指針を示し、最終金利の予想に関してドット・プロットの修正をほぼ確実に行うだろう」と述べた。 10年国債利回りは7.9ベーシスポイント(bp)上昇の4.403%。11月22日以来の高水準を付けた。 FRBの金利政策に敏感な2年物国債の利回りは5.5bp上昇して4.241%と、11月27日以来の高水準を付けた。 米金融・債券市場:[US/BJ] <株式> ほぼ変わらず。週足では、ナスダック総合が4週連続で上昇した半面、ダウ工業株30種とS&P総合500種は下落した。 半導体大手ブロードコムは24%急騰。生成AI(人工知能)インフラを拡充するクラウドプロバイダーからのAI向けカスタム半導体やネットワーク関連製品の需要が増加するとの見通しを背景に、第1・四半期(11─1月)の売上高見通しが市場予想を上回った。 競合のエヌビディアは2.2%安、マーベル・テクノロジーは10.8%高とまちまち。フィラデルフィア半導体は3.2%上昇した。 注目される来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、CMEのフェドウオッチによると、市場が見込む0.25%ポイント利下げの確率は約97%。来年1月に利下げが休止されるという見方も出ている。 ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.23対1の比率で上回った。 米取引所の合算出来高は125億6000万株。直近20営業日の平均は140億3000万株。 米国株式市場:[.NJP] <金先物> 年末に向けた値固め局面となる中を売りが優勢となり、続落した。中心限月2月 物の清算値(終値に相当)は前日比33.60ドル(1.24%)安の1オンス=2675.80ドル。 NY貴金属:[GOL/XJ] <米原油先物> 欧州連合(EU)の対ロシア追加制裁の基本合意などを受けて供給不安が強まり、 反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物は前日清算値(終値に相当)比1.2 7ドル(1.81%)高の1バレル=71.29ドルだった。 NYMEXエネルギー:[CR/USJ]