シリーズ「こどものミライ」スマホで変化するいじめ「顔が見えないから」 自分たちに何ができる? 小中学生が考えた 佐賀
FBS福岡放送
シリーズでお伝えしている「こどものミライ」です。佐賀県鳥栖市の小中学生が「こども会議」でいじめのない学校づくりについて話し合いました。デジタル機器の普及で、いじめの形が変化する中、自分たちに何ができるかを考えました。 【画像】スマホで変化するいじめ「顔が見えないから」 自分たちに何ができる? 小中学生が考えた 佐賀
■子どもたち 「仲良し宣言です。みんなが仲良くするための宣言を作り、掲示しています。」 「これから取り組んでみたいことは『お悩み相談プロジェクト』です。」 「去年、鳥栖中学校と交換した人権標語です。隣の学校の子や私たちの先輩も同じように考えていることがよく分かりました。」 いじめをなくすために、それぞれの学校で取り組んでいることを発表したのは、佐賀県鳥栖市の小学6年生18人と中学3年生11人です。
「なくそう いじめ」こども会議は、子どもたちの人権意識を育もうという鳥栖市の取り組みの一環です。毎年開かれていて、ことしで12回目となります。会議ではグループごとに設けられたテーマについて話し合いました。
このグループのテーマは「変化するいじめ」です。小中学生は、SNSやインターネットの普及でいじめが変化していると感じています。 ■小学生 「インターネットが増えたことで、現実では言えないことを軽い気持ちで言ってしまうことが、いじめにつながると思います。」
大手通信会社の調べでは、小中学生のスマートフォンの所有率は上昇傾向で、小学4年生から6年生の児童で4割以上、中学生はおよそ8割が所有しています。スマートフォンの普及でSNSを使った関わりが増える中、子どもたちは、文字だけの閉ざされた世界に危機感を抱いていました。 ■子どもたち 「顔が見えないから、強気で誰でも悪口などで誹謗中傷ができることが変化したことかなと思います。」 「SNSが普及してきて、先生や友達が確認できない範囲でいじめが起こってしまうので、止めることが昔より難しくなった。」
変化するいじめにどう向き合えばいいのか。子どもたちが意見を出し合い解決策を考えました。 ■子どもたち 「いじめが起きないように環境づくりが大切だと思うので。」 「(友達の)良さを発見すること。気軽に話せるようにする。」 ほかのグループからは、いじめている側にも寄り添って原因を一緒に考えることや、見て見ぬ振りも「いじめ」だとみんなに理解してもらうことなど、様々な解決策が提案されました。 ■中学生 「解決するのは難しいけど、全員が協力したらできると思うので、みんなで心を一つにして頑張りたいと思います。」 ■中学生 「友達のことを考えて言葉を選ぶとか、小さな積み重ねをしてきたいと思います。」 参加した小中学生はこの日の成果をそれぞれの学校に持ち帰り、全校児童、生徒で共有することにしています。 ※FBS福岡放送めんたいワイド2024年10月10日午後5時すぎ放送
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