「あなたの口座が犯罪に使われています!キャッシュカードの交換を!」←これって詐欺ですか?
警察官や銀行員を装って「銀行口座が犯罪に使用されているためキャッシュカードを交換してほしい」と伝え、キャッシュカードをだまし取るという特殊詐欺が近年増えているようです。 そこで今回は、特殊詐欺の具体的な手口や被害に遭われた方の割合をご紹介します。特殊詐欺の手口は、実に巧妙です。大切なお金を守るためにも、近年行われている手口について把握しておきましょう。
キャッシュカード詐欺盗とは?
キャッシュカード詐欺盗とは、犯人が警察官や銀行職員などを装ってキャッシュカードを盗み取る詐欺のことで、最近被害が急増している特殊詐欺です。 具体的にキャッシュカード詐欺盗は、以下の手順で行われることがほとんどです。 ●被害者宅に「あなたの銀行口座が不正に利用されています」や「預金を保護する手続きをしませんか」と警察官などを装って電話をかける ●「キャッシュカードを確認しに行く」という名目で、私服警察官や銀行職員になりすました犯人が被害者の自宅を訪れる ●被害者が目を離している間に、本物のキャッシュカードと偽物のキャッシュカードをすり替える ●被害者に気付かれないうちに、銀行口座から現金を引き出す
特殊詐欺の種類
キャッシュカード詐欺盗は一般的に特殊詐欺に分類されることがあり、警察庁の特殊詐欺対策ページによると、ほかにもさまざまな手口があるようです。 ●オレオレ詐欺 ●預貯金詐欺 ●架空料金請求詐欺 ●還付金詐欺 ●その他の詐欺(融資保証金詐欺や金融商品詐欺など) 各特殊詐欺の手口は表1の通りです。 表1
※警察庁 警察庁・SOS47 「特殊詐欺対策ページ」を基に筆者作成
特殊詐欺の被害に遭った人の割合
警察庁の組織犯罪対策第二課が公表する広報資料によると、令和4年に特殊詐欺の被害に遭ってしまった人の手口別の割合は表2の通りです。 表2
※組織犯罪対策第二課 生活安全企画課 広報資料 「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」を基に著者作成
被害者のなかで「自分は騙されない」と思っていた人の割合は?
警察庁の捜査第二課が行ったオレオレ詐欺被害者等調査によると、被害に遭った人のなかで「自分は被害に遭わないと思っていた」と答えた人が78.2%、「どちらかといえば自分は被害に遭わないと思っていた」と回答した人が16.9%いたことが分かりました。 すなわち、被害者の約95%は「自分は騙されない」と思っていたことになります。