【体験談】大学が「郊外」にあるからこそ…お祭りや割引、都心とは違う学生生活の魅力
地域の人たちとつながる
――サークル活動など、課外活動はしていますか。 「つる子どもまつり」という、地域の小学生のためにつくり上げるイベントを運営しています。お祭りは毎年5月に大学を会場として開催します。都留文科大学の学生と地域の方々、卒業生などが合同で企画して、人形劇や影絵、紙芝居、楽器体験、工作、吹奏楽部の演奏を聴きながらお昼ごはんを食べるなど、いろんな体験ができる大きな企画です。今年は55回目で、地域のたくさんの団体や学生団体と一緒になって無事、終了しました。私はお祭りの実行委員会の事務局の代表をしていて、約30人の事務局スタッフの意見をまとめるのが大変であり、勉強になりました。 都留の子どもたちは活発な子が多くて、積極的に活動に参加してくれます。「楽しかった」と言ってもらえると、うれしくて達成感を覚えます。保護者の方からも「大変ですね、ありがとうございます」と声をかけていただき、「やっていてよかったな」と思いました。事務局の代表は今年で退きますが、来年もサポート役としてお祭りに関わるつもりです。また、市民の方とつながりができて、地域のほかのイベントやお祭りにお手伝いに行くようにもなりました。 ――大学卒業後の進路はどのように考えていますか。 ここでの学びを生かして、高校の社会科の教員になりたいと考えています。教育実習は4年次に長崎の母校に行く予定です。第1志望は長崎県の高校教員ですが、九州の他県の採用試験も受けようかなと考えているところです。 ――高校生に伝えたいメッセージはありますか。 都留文科大学は、自然に囲まれていること、地域との交流が盛んなことが特長です。自分の生まれ育った地元と都留市を比べて「こういう違いがあるんだ」と気づかされることも多くあり、地方大学だからこそ学べたことがたくさんありました。落ち着いた環境を求める人、地域に興味関心がある人には、とくにお勧めしたいです。 「大学は自宅から通いたい」と考える学生は少なくありません。一人暮らしは余分に費用がかかってしまうものの、地元から離れているからこそ見えることや、身につく力もあります。大学選びの際は、さまざまな観点から検討してみるといいでしょう。
朝日新聞Thinkキャンパス