中学受験をしないからこそ身に付く力がある…「戦略的高校受験」という新アプローチ
戦略的高校受験の三本柱
「戦略的高校受験」とは、子どもの可能性を最大限に引き出すために私が提唱する新しい教育のアプローチです。小学生時代の自由な時間を、多様な体験や習い事、趣味に充てつつ、将来の高校・大学受験への準備を戦略的に進め、子どもの個性や才能を伸ばすことを目指します。「うちの子、中学受験は少し向いてないかな……?」と思いつつも、「よい教育を与えてあげたい!」と望まれるご家庭の場合、この教育ルートをおすすめします。 1:子どもが熱中する習い事や活動をする 小学生の時期は、子どもの好奇心が旺盛な、貴重な時期です。この時期を「余白の時間」と捉え、子どもが情熱を持って取り組む活動に割きましょう。たとえばスポーツやプログラミング、ロボット教室、歴史、絵画、ボーイスカウトなど、子どもの興味や才能を最大限に引き出す「種まき」に徹します。この時期を通じて、大学進学や将来のキャリアでの専門性、そして人生の軸となる趣味や特技を見つけます。 2:英語学習を進める 小学生のうちから英語を集中的に学習していきます。中学受験で中断することなく、英語学習に時間をたっぷり割けることは高校受験ルートの特権です。高校受験の有利さのためだけでなく、将来のキャリアや人生においての重要なスキルとして位置づけ、戦略的に進めていきます。 3:自立学習の習慣を身につける 算数や国語は、子どものキャパシティを超えるような量を課すのではなく、大人になってからも役立つ「自立学習」の習慣を身につけます。一部に中学受験内容を取り入れたり、優秀な子は数学の先取りをしたりすることで、小学生らしい生活と両立しながら、高校受験ルートで中高一貫校組に負けない学力を養っていきます。 「戦略的高校受験」の核心は、子どもの夢や興味を追求する時間と、将来の受験を見据えた学びの両立です。 ---------- ・「余白の時間」を活用して、創造力や自己肯定感を育む。 ・熱中する習い事や活動を通じて、専門的なスキルや知識を獲得する。 ・塾に頼らない自立した学習習慣を身につける。 ・高校受験や大学受験に向けて、戦略的に学力を向上させる。 ・英語を生涯の強みとして習得する。 ---------- 以上を「戦略的高校受験」の目指す理想として、全国の高校受験組のご家庭にすすめたいと思います。 ◇後編『公立中→高校受験の「黄金」ルートに向け、小学校高学年は「自立学習」を身につける時期』では、小学校高学年こそが、自立した学習習慣を身につけるのに絶好の時期だという東京高校受験主義さんが提案する、自立学習のための具体的な3ステップをお届けする。
FRaU編集部