ＧⅡレディースオールスターを経て、復調ムードの岩崎芳美

◇岩崎芳美（51）徳島支部71期 　2024年後期適用勝率は6・03。予選は突破するものの、準優のカベが厚い状況。優勝なしの3優出にとどまり、4期ぶりにA2降格となった。 【写真】愛娘・樫葉新心の修了記念競走にし同席した岩崎芳美（2023年） 「ずっとリズムが悪くて、A2に下がっちゃいました。引いたエンジンも良くなかったけど、ペラも迷っていて…。いろいろやっても、なかなか乗りにくさが取れなかった」と振り返る。2月のまるがめG1四国地区選で予選突破も「納得の仕上がりにはならなかった」という。 　スランプを払しょくするきっかけになったのが、5月の宮島G2レディースオールスターだ。優勝経験もある大会で優出。準優勝戦は持ち前の攻めるレースを披露し、インの西橋奈未を追い詰めた。「エンジンも良かったけど、節間の調整にも手応えがあって、うまく仕上げることができました。宮島でいいリズムを作ることができたと思う」。マスターズ世代に入っているが、レースへの情熱はむしろ高まっている。 　昨年11月にデビューした愛娘・樫葉新心の存在も大きい。「めちゃめちゃ刺激になってます。まだ一緒（のあっせん）になったことはないけど、その時は力の違いを見せつけないと（笑い）。だからもっと頑張らないといけない」と言葉にも力がこもる。 　もちろん選手としてのアドバイスも欠かさない。「家ではすれ違いになることが多い。なのでレースを見て気になったことを手紙で残したり、ラインを送ってます。ついつい長文になりますね。技術的なことよりは、レースへの向き合い方について伝えることが多いかな。負けて〝あ～あ〟で終わってはダメ。お客さんのことを考えなさいって」と明かす。 　新たなモチベーションを得たベテランの歩みはまだまだ止まらない。 〈岩崎芳美　出走予定〉 ◇6月1～6日　福岡G3オールレディース ◇6月13～18日　鳴門G3オールレディース◇6月25～30日　桐生ヴィーナスシリーズ 　☆いわさき・よしみ　1972年8月17日生まれ。徳島支部71期生。熊本県出身。1992年11月に芦屋でビュー。1993年6月の芦屋で初勝利。1999年9月の浜名湖で初優勝。2002年2月の徳山女子王座決定戦（現レディースチャンピオン）でG1初勝利。通算23V、G11V。夫は樫葉次郎（徳島78期）。徳島133期の樫葉新心（にこ）は娘。同期には山崎智也さん、深川真二、海野ゆかり、角谷健吾、馬袋義則、川北浩貴ら。