増える「空き家」 にぎわう街に“再生”!【WBSクロス】
WBSクロス、今回のテーマは「空き家再生」です。高齢化や人口減少を背景に、全国で900万戸、実に7戸に1戸が「空き家」となっていて、大きな問題となっています。この空き家を再生して新たな街をつくり出す取り組みが、始まっています。 大阪市内にある「御料理 松むら」。アユやハモなど、素材を生かした料理が評判の和食店です。実はこの店舗は築90年で、1年ほど前は空き家でした。耐震性の強化などをした上で、全面的に改修。食通などが訪れる新たな場所に生まれ変わったのです。 店の外にもある変化が起きているといいます。 「新しいマンションが建っている。空き家を再生したいろいろな店が街を発展させ、人を呼んでいる」(「御料理 松むら」の松村知典店主) 店があるのは“がもよん”こと大阪市城東区蒲生4丁目。元々は空き家となっていた民家をカフェに改修するなど、空き家を再生させた個性的な店舗が人気となり、街に人を呼び戻すきっかけにもなっているのです。 地元の人は「ここ10年ぐらいではないか。活気づいている」「人も増えてきたし、良くなっている。“がもよん”が熱いなという感じ」と話します。 その空き家の再生を手がけるのが「がもよんにぎわいプロジェクト」の和田欣也代表です。店舗などに再生させた空き家はこれまでに40軒。「同じような店が一店舗もない」のが特徴だといいます。 去年空き家を改修してオープンした「すみれ研究所」は、量り売りでシャンプーなどを購入できるのが特徴です。 「(和田代表が)時々店に来ると、客が『あの人知っている』と言う(笑)」(「すみれ研究所」の店舗スタッフ) 店員との密なコミュニケーションを欠かしません。蒲生4丁目に出店する店主同士の会議も定期的に開催。情報を共有し、支援し合う仕組みを作っているのです。和田代表を知る地元の人も「みんな仲間にして街全体を巻き込んでやっている。巻き込み力がすごいと思う」と話します。