なぜ?増加する「犬の白内障」 いつまでも見える目でいるために飼い主にできることは?
すぐ命に関わる病気ではないうえ、動物の治療は全額自己負担。 そのほか様々な理由で、手術を悩む飼い主もいるといいます。 しかし、目薬で炎症を抑える治療もあることから、手遅れになる前に異常があればすぐ動物病院に相談して欲しいと山下准教授は話します。 鳥取大学農学部共同獣医学科 山下真路准教授 「物にぶつかる、目を開けない、白目が赤い、黒目が白いとか、それを早めに見つけてあげるというところが重要というところを飼い主さんに伝えたい」 診察を受けた飼い主たちも、口々に日ごろの観察が重要と話します。 飼いネコが白内障に 「水がちょっと見えにくかったのか、すぐ足を水の皿に突っ込むんですよ。これちょっと目がおかしいかな見えにくいかなという気がした」 飼いイヌが緑内障に 「緑内障だろうという診断でした。左目だったんですけど、2年ぐらい治療していただいて、眼圧が下がらなくなって眼球摘出ということになりました。素人判断じゃなくて専門の方に診ていただくのが一番かなと思っています」 ポロンちゃんの飼い主 徳田喜好さん 「やっぱり定期健診です。定期健診をして何かおかしいな、きょうはいつもと違うなとやっぱり分かるのは飼い主ですね」 一方で、そもそも動物の目の病気について詳しくない人も多いことから、山下准教授はSNSで情報発信し啓発活動を行っています。 また、大学での学生の指導はもちろん、獣医師たちとの勉強会を開くなど、地域全体の眼科医療の底上げにも取り組んでいます。 鳥取大学農学部共同獣医学科 山下真路准教授 「眼科自体がこれまで獣医療診療で重視されてこなかったという経緯もある。今後どちらかというと進む方向性としては眼科も含めて生活の質QOLをできるだけ長くいい状態でキープしてあげるといいうところに移っているかなというところはあります」 ペットの長寿命化が進む中、人と同じくいつまでも「見える目」を保つ。 しゃべることのできない動物に代わり飼い主ができること、まずは病気について知ることがその一歩です。
山陰放送