南海トラフ地震「救助はこないです。きっと」 発生したら自分で命を守るのが原則 “生存確率”ゲームで備える
CBCテレビ
阪神・淡路大震災の発生からことしで29年です。被災した体験を元にその後、子どもから大人まで学べる「防災ゲーム」を作った兵庫県の男性に災害から命を守る方法を聞きました。 【写真を見る】南海トラフ地震「救助はこないです。きっと」 発生したら自分で命を守るのが原則 “生存確率”ゲームで備える 去年8月。愛知県大治町の防災イベントで行われた体験型防災ゲーム。その名は「生存確率」。命を守るためどう行動すべきか。 これは、リアルな状況設定の中で、親子が「クイズ」で学ぶというものです。 作った中心メンバーは29年前の17日、大阪・豊中市の自宅で阪神・淡路大震災に被災したひょうご県防災教育振興協会副理事長の福本茂行さんです。 福本さんらは、自らの体験を元に2016年に日本危機管理学会のアドバイスを受け、誰でも楽しく危機管理を学べるようにと作成。 (ひょうご県防災教育振興協会・福本茂行副理事長) 「楽しみながら防災を学んでもらう。制限時間が必ずあって全て2分間です」 防災ゲームは、巨大地震が発生した後にクイズが出題されます。 Q.大きな揺れを感じた時、私たちはどこで、どのような姿勢でいるべきでしょうか (A)いつでも動けるように立膝だちで待機 (B)柱の陰で小さくかがむ (C)ガラス机の下で小さくかがむ (D)机の下で三角すわり ■大きな揺れを感じた時の正しい対応は… 正解は(B)「柱の陰で小さくかがむ」でした。 では、なぜ机の下ではいけないのでしょうか。 (福本副理事長) 「(机の下も)間違いではないです。もちろん頭上から落ちてくるものを机が守ってくれる可能性もありますけど、その机の脚が弱かったらガシャンと机ごとやられますよね」 さらに、ポイントとして… (福本副理事長) 「柱はその部屋の中で一番頑丈な場所なので、何かが倒れてきた時に必ず柱が支えになって、三角形の空間できます」 さて、能登半島地震発生時は名古屋市内も揺れ、千種区など広い範囲で震度4を観測しました。街で改めて聞くと… (40代名古屋市在住) 「マンションの9階に住んでいるので揺れた。思わず棚を押さえに行ってしまって、本当に大きな地震がきたら違うんだろうなと思う」 そこで、大きな揺れが起きた時にどうすべきか。さきほどのクイズを皆さんにも出したところ。 (30代名古屋市在住) 「(家族)みんなで机の下に入って揺れが収まるまで待っていたんですけど正解ですかね?」 福本さんらがそもそもこの防災ゲームを作るきっかけは、行政サイドから「若い世代が防災訓練に集まってくれない」という悩みを受けたことでした。
(福本副理事長) 「大阪で被災した。まさかの大地震だったのでトラウマになっている。揺れや恐怖は体感しないとわからない。自分は大丈夫といった正常性バイアスがかかっている人もいるのでは。南海トラフ(地震)は北海道から九州・沖縄までが一度に揺れます。救助はこないです、きっと。自分の命は、自分で守ることが原則」 いつ、起きてもおかしくない南海トラフ巨大地震。まずは、自分の命は自分で守る。今一度、心にとめておくべきことです。
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