阪神・才木 神宮先発初星で2桁星へ「普通に頑張ります」 9連戦先陣「最低7回、いけるなら完投」
神宮での先発初勝利で節目の10勝目を飾る。阪神の才木浩人投手(25)が5日、甲子園球場の室内練習場で投手指名練習に参加し、先発する6日のヤクルト戦(神宮)へ調整した。9連戦の初戦ということもあって、最大の目標は長いイニングを投げること。その先に自己最多を更新する白星が待っている。 才木の表情からは重圧も気負いも感じさせなかった。リーグトップタイで自己最多更新の10勝目がかかるマウンド。「特に何もないです」とニヤッと笑い、「普通に頑張ります」と平常心を強調した。右腕にとっては勝負の8月初戦。チームのために腕を振る覚悟だ。 大事な9連戦の初戦。才木が自身の勝利よりも最優先に考えたのは、イニング数だった。「勝つよりも自分が長いイニングを投げる方が大事。最低でも7回、いけるなら完投いけたらいいですけど」。ブルペンの負担を少しでも減らすために、快投を誓った。 神宮での登板は4月7日以来、約4カ月ぶり。18年に中継ぎでの白星はあるものの、先発での勝利は挙げられていない。「狭いし、ホームランが入りやすいから一発だけは気をつけて」。前回もオスナに本塁打を浴びていて、警戒心を強めた。 ちょうどシーズン100試合目。チーム順位や個人タイトルは「考えてない」と言うが、高いレベルで争っている。チームとしても広島、巨人とのカードが待っているだけにヤクルトには負けられない。そして、104奪三振はトップ、防御率1・14と9勝は2位につけていて、個人としても一戦必勝の戦いが続く。 昨年8月は腰の張りなどもあって、1試合しか投げられなかった。今年は開幕からローテを守り続け、大車輪の活躍。この日も蒸し暑い室内練習場で大粒の汗を流し、元気に体を動かしていた。「神宮だから暑いし、ちょっとしんどくなるかもしれないけど、イニングを投げられるように」。強い覚悟と責任感をにじませた。 打線は絶好調。才木が好投すれば、上昇気流に乗っていける。「投げる試合で勝てるように。自分がゼロに抑えることだけを考えて投げればいい」。神宮での先発初勝利で節目の10勝へ。逆転での連覇に向けて、ここからさらに加速していく。