食べて分かるその実力。ステーキはカーボンプレートで焼くのが正解かもしれない!
フィールドメイクとは
そんなカーボングラファイトのグリルプレートを作っている「フィールドメイク」は、1967年創業の岐阜県にある切削加工メーカー・フタバモデル製作所のオリジナルブランド。2015年に「MADNESS CARBON」というカーボン製品のオリジナルブランドも立ち上げたほど、カーボンには一家言あるブランドといえます。 「グリルプレート CGGP-01」はその第一弾ですが、その細部にこだわりが見て取れます。 そっけないプレートにおけるデザイン上のアクセントにもなっている表面に刻まれた5mm幅の溝。牛肉のステーキなら問題はないですが、脂の多いチキンを焼くと、許容量を超えるのでこまめに脂を拭き取るのがいいでしょう。表面には“フッ素コーティング”が施され、食材がくっつきにくく、洗いやすいのが特徴です。そして裏面をひっくり返すと、バーナーやコンロのズレや落下を防止する五徳溝を配置。放射状に12本の溝を刻むことで、さまざまな3ツ爪、4ツ爪のバーナーに対応することができるのです。 もちろん安全性を考えた上でのデザインですが、加工難易度が高いといわれるカーボン素材にこの複数の溝を配するところに、切削技術メーカーとしての矜持が見て取れます。中央部には、熱の伝わり方を加速させる掘り込みも施されています。
ステーキを焼いてみた
そうはいってもじゃあ実際焼いたらどうなんだ! という話です。そこで定番のステーキに挑戦。定番といえども、ステーキを好みの焼き加減に仕上げるのは至難の業。ちなみに好みはレアなのですが、火が通り過ぎたり、外側は焼けているのに芯に火が通っていなかったり、となかなか納得のいく焼き具合になりません。 焼き方はさまざまありますが、熱したカーボンプレートにオリーブオイルをしき、片面に塩コショウを振り、焼きます。表面に焦げ目が付いたら、ひっくり返し、取り出して2~3分休めます。 ステーキ肉にあまり厚みもないので、火が入りすぎないようアルミホイルはかけずにそのまま休ませました。弾力をチェックし、仕上げに両面を焼いて好みの焼き加減になったら完成です! 今回は、肉の表面はちゃんと焼けているのに、中は赤い状態。それでいて、熱が入っていて肉の味もするしジューシー。想像よりも上手にできました。ちなみに、輪をかけて感動したのが付け合わせに焼いたパプリカ。パサパサになることなく、ふっくら瑞々しさを感じられました。そもそも炭の上で焼いているようなものなので、これが遠赤外線の効果(!?)なのかもしれません。 注意点ですが、カーボンプレートの場合、高温だと表面加工が弱火推奨です。ステーキを焼く場合、最初に鉄板を熱して、強火で焼いてとよくいわれますが、カーボンプレートは熱伝導率が高くすぐ高温になるため、あっという間に表面が焼けるものの、中まで火が通らないので焼き方には慣れが必要です。 サイズ感といい重さといい、焼き具合といい、ソロキャンに持っていくにはピッタリ! 火加減を間違えなければ、ステーキマスターになれそうな予感です!
<文/澤村尚徳(&GP)>