鹿児島県 名瀬漁協で初競り 1年の豊漁願う 多くの海産物並び取引
奄美市の名瀬漁業協同組合(境喜美夫組合長)で6日朝、今年の初競りが行われた。開始式には安田壮平奄美市長も出席し、水産業者や組合員に感謝し、豊漁を願った。乾杯で今年1年の豊漁と無事故を祈願し、会場に並んだ多くの海産物の取り引きが開始された。 初競り開始前から水揚げされた多くの魚などが荷さばき所に並び、組合員や仲買人が続々と会場を訪れた。午前6時半、開始式が始まり、境組合長は「組合員は燃料費や資材費などの高騰で厳しい操業が続き、漁協も組合員の高齢化に伴い、水揚げ高の減少など厳しい運営が続くが、頑張って力を注いでいく」とあいさつした。 安田市長は「おいしい海産物を家庭に届け心から感謝する。これからも力を合わせて、奄美のおいしい海の幸を守り、提供してほしい」と話し、「市としても輸送コストの支援などを行っていく」と述べた。 荷さばき所にはイセエビやチビキ(ハマダイ)、エラブチ(ブダイ)、タコ、イカなど奄美近海産の魚介類が並び、仲買人は目当ての水産物を次々と競り落とした。 この日の水揚げ量は、大物のマグロ類の水揚げがなかったが、約1㌧と昨年(958㌔)を上回った。境組合長は「年末は水揚げが少なく心配したが、天候や海の状況にも恵まれ、多くの魚が集まりほっとした」と胸をなでおろした。