（写真：PHILE WEB）

今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今回は、“空き端子”に挿入してノイズを低減するFURUTECH（フルテック）の「NCF Clear Line」から、RCAタイプのものをセレクト。　独自の制振素材NCFの効果のほどは？ ノイズフロアが下がり音色と質感がビビッドに伝わる フルテックの「NCF Clear Line-RCA」。静電気・振動対策に効果がある特殊素材「NCF」を要所に配したうえ、筐体内にはコンデンサーや半密閉型の空気室をも搭載して各種ノイズや不要振動による音への悪影響を軽減させるアクセサリーである。マランツのSACDプレーヤー「SA-10」のデジタル同軸出力端子に挿して試聴してみた。 ミケーレ・ラッビア『Lost River』はノイズフロアがグーンッと下がる一方で、トロンボーンやバスドラム、あるいは金属を擦ったり転がしたりする音の鮮度が明らかに上がるので音色と質感がビビッドに伝わってくる。 古い録音のハイ・ファイ・セットはややソリッドかつ色濃くなったヴォーカルやギター・ベース等各音像の周囲がやはり静かになる。リヴァーブがより精密に描かれるのもS/N感向上の恩恵だろう。さらに音場が特に上下左右方向に拡大。それに伴って演奏空間のエアーも増える印象。価格がまったく信じられないほどのパフォーマンスである。