<高校野球>大分商23年ぶりの春 甲子園21回目 「8強を超える」 第92回選抜高校野球
第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が24日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、出場校32校が決まった。大分県からは、大分商(大分市)が選ばれた。大分商の甲子園出場は2013年の夏以来、春夏合計21回目。センバツは23年ぶり6回目となる。2019年秋の九州地区大会では、投手力を武器にした堅守で勝ち進み、準優勝した。選抜大会は3月13日に組み合わせ抽選会があり、同19日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。【白川徹】 【写真特集】地区大会決勝、明豊に及ばず 昨秋の県大会ではノーシードから準優勝。九州地区大会では堅い守備に加え、打線もつながり快進撃した。決勝では県大会で敗れた明豊と再戦となり、地区大会の頂点を懸けた県勢対決が実現した。優勝こそ逃したが、甲子園出場21回目となる古豪の復活に期待がかかる。 チームの要は、主戦で主将の川瀬堅斗投手(2年)。183センチ、84キロの恵まれた体格から、最速147キロを投げる本格派。兄はOBで、福岡ソフトバンクホークスの川瀬晃選手だ。地区大会では3試合を一人で投げ切った。1回戦の失点は3。準々決勝は2失点に抑え、準決勝の鹿児島城西(鹿児島県)戦でも10安打を浴びながら3点しか与えなかった。 川瀬投手をリードするのは、身長182センチの大型捕手、末田龍祐選手(同年)。守備の大黒柱でフットワークが軽く、元投手の強肩を生かした送球の速さも光る。 長打よりも単打を重ねて点をもぎ取るつなぐ打線が攻撃の身上。打線のどこからでも塁に出られる選手がそろう。特に、俊足の1番・渡辺温人選手(同)と、左右に打ち分けるのがうまい2番・井田航太選手(同)は出塁率が高く、得点の要になっている。「出るからにはこれまでの最高成績だったベスト8を超える」。渡辺正雄監督は意気込む。 ◇西武・源田壮亮選手の母校 1917年に創立した県立高校。男女共学で、749人(2019年12月現在)が学ぶ。商業科、国際経済科、情報処理科がある県内唯一の商業専門高校。「士魂商才」「質実剛健」を校訓としている。 野球部は1921年に創部。夏の甲子園出場は15回を数え、最高位は春夏いずれもベスト8が計5回ある。OBには埼玉西武ライオンズの源田壮亮選手や、2019年のドラフトで広島東洋カープに1位指名されて入団した森下暢仁投手らがいる。 文化部の活動も盛んで、吹奏楽部は17年度県教育奨励賞を受賞している。簿記部、コンピュータ部、珠算部、商業調査部などは九州・全国大会の常連。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合をライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。デジタル紙面では出場決定号外も無料で配信します。