ホットドッグ“720円”! アメリカでインフレ抑制の急激「利上げ」に終止符か…景気後退の兆しも
■リセッション(景気後退)の兆しも…アメリカ経済は軟着陸なるか?
急激な利上げに伴うリセッションの兆しは出ている。金利を上げすぎたことで資金繰りが上手くいかなくなるなどして、企業の倒産件数は前年より増加。レイオフも年末から再び増えているという。 24年のアメリカ経済の見通しについて、荻原所長はこう分析する。 「24年の7月から9月期でマイルドなリセッション(景気後退)になると思っています」 荻原所長は、(1)急激な利上げによって企業の資金繰りが悪化、(2)設備投資が鈍ること、(3)インフレ鈍化により企業の利益確保しにくくなり業績が縮小、(4)コロナ禍の過剰貯蓄がなくなり個人消費も鈍化などから、「4-6月期から実質GDPの成長率はマイナスに転じる見通しで、マイルドなリセッション(景気後退)となり、失業率は5%を超えるだろう」と予測する。 FRBは24年中に3回の利下げを行い、年末の政策金利を4.6%と見通しているが、「経済成長がマイナスに転じることで、3%を割るぐらいまで積極的な利下げが行われるのでは」と荻原所長は予想。FRBは雇用を守るための政策に主軸を置くだろうと話した。
■円は1ドル135円~145円を推移か…日本経済好転へのカギは?
気になる2024年の円相場について、荻原所長は「アメリカの景気減速、インフレ鈍化で政策金利、長期金利が下がりやすいことを考えると、日米の金利差も縮まり円高傾向となり、1ドル135円から145円の間を推移する。150円台はつけないだろう」と予想する。 日本経済への影響については、「円高になると企業の業績は昨年と比べるとマイナスが出てしまうと思います。あとは賃上げとインフレの好循環が生み出せるかどうかがカギ。それが上手くいけば日本経済もかなり変わると思います」と分析し、期待をにじませた。