事件現場となった踏切=2023年12月21日午後6時57分、東京都板橋区徳丸４丁目、長妻昭明撮影

　従業員の男性に踏切内に立ち入るよう仕向け、殺害したとして勤務先の同僚らが逮捕された事件で、警視庁は8日にも、男性への暴行容疑で同僚の男3人を再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。 【写真】事件現場となった踏切=2023年12月21日午後6時57分、東京都板橋区徳丸４丁目、長妻昭明撮影 　同庁は、男らが日常的に暴行を加えるなどした結果、男性を抵抗できない精神状態に追い込んだとみており、暴行についての裏付けを進める。 　捜査関係者によると、再逮捕されるのは塗装会社「エムエー建装」（東京都小平市）代表の佐々木学容疑者（39）、同社従業員の島畑明仁（34）=東京都板橋区=、岩出篤哉（30）=小平市=の各容疑者。再逮捕容疑は共謀して2023年夏ごろ、元社員の高野修さん（当時56）にプロレス技をかける暴行を加えたというもの。容疑者らのスマートフォンからプロレス技をかけるなどの暴行の動画が確認されたという。 　佐々木容疑者らは板橋区で23年12月、車内に高野さんを監禁し、東武東上線の線路内に立ち入らせて殺害したとして、昨年12月に殺人容疑などで逮捕された。 　東京地検は踏切付近まで連れ出した島畑容疑者と従業員の野崎俊太被告（39）=東京都東大和市=を殺人と監禁の罪で起訴。現場に行かなかった佐々木、岩出両容疑者については監禁罪のみ起訴し、殺人容疑は処分保留とした。（遠藤美波、長妻昭明、藤田大道）