“12年連続国内トップシェア”「毛玉取り器」きっかけは女性社員の何気ない一言 電気シェーバーを応用
特集は国内トップシェアを誇る県内企業です。紹介するのは毛玉取り器を製造する企業。開発秘話や生産現場を取材しました。
冷え込みが厳しくなりセーターを着込む日も増えているのではないでしょうか。 厄介なのはセーターにたくさんの毛玉ができてしまったとき。 家電・電設機器メーカーの「マクセルイズミ」はそれを解消する器具を製造しています。 それはー。
マクセルイズミ家電事業本部・召田寛隆さん: 「服についた毛玉をすいすいと楽に取れる毛玉取り器。12年連続市場シェアナンバー1になっています」
製品名は「毛玉とるとる」。 製造開始は1985年。切っ掛けは電気シェーバーの製造を担当していた女性社員の何気ない一言でした。 「ニットの毛玉が取れる機械があればいいのに」 マクセルイズミ家電事業本部・召田寛隆さん: 「女性の組み立てをする方が、シェーバーの刃を毛玉取り器に使えないかという発想から生まれた」
電気シェーバーを応用して製造が始まった毛玉取り器。 すぐに大手メーカーの目に止まり、OEM生産へと移行しました。
その後、2007年に事業譲渡を受けて、販売も手掛けるようになり、販売台数は今や年間およそ20万、2022年度のシェアは53%です。 いわゆる「隙間商品」で、競合が少ないこともあり12年連続で国内トップシェアとなっています。 マクセルイズミ家電事業本部・召田寛隆さん: 「ナンバーワンがうれしいというより、世の中の皆さんに知ってもらえたことがうれしい」
製造ラインへー。 マクセルイズミ家電事業本部・山崎京介さん: 「こちらが毛玉取り器の製造ラインになります」
マクセルイズミ家電事業本部・山崎京介さん: 「1番目の工程が組み立てと検査、2番目で梱包をして、2人体制でやる生産ライン」
アクリル製の人口毛で「切れ味」を確認。 1日に350台を製造しています。
その実力を毛玉がたっぷりできた記者のセーターで試してみました。 マクセルイズミ家電事業本部・召田寛隆さん: 「はい、では失礼します」 記者: 「取れてる、取れてる。すごい、きれいになっていきます」 マクセルイズミ家電事業本部・召田寛隆さん: 「いい毛玉を持ってきてくれたんで、やっている方も気持ちよかったです(笑)」