ヤクルト丸山和郁がプロ3年目のレギュラー奪取 「どうすれば打てるのか...」を追い求めた試行錯誤の日々
ヤクルト・丸山和郁(かずや)が打撃好調で、外野のレギュラーをつかみつつある。 大松尚逸打撃コーチは「タイミングの取り方がシンプルになりましたよね」と語る。 【写真】ヤクルトのダンスチーム「Passion」2024年新メンバー5人・厳選カット集 「今はタイミングが合っているので、バットの軌道が安定しています。そして去年と一番違うのは、ピッチャーのボールを速く感じていないところじゃないでしょうか。余裕を持ってボールを見逃していますし、追い込まれてもしっかりカウントを整えて、逆方向へアプローチしたり、自分が狙っているポイントでスイングできています。ゲームのなかでそういうことを体現して、どんどん成長してくれています」 【試行錯誤の日々】 丸山は明治大から2021年ドラフト2位で入団。1年目はリーグ優勝を決めるサヨナラ安打、日本シリーズでも全試合に出場し8打数4安打。昨年は飛躍が期待されたが、ケガもあり思うような成績は残せなかった。 「去年は速い球を空振りしたり、ファウルにしたりが目立ってしまいました。やっぱり速い球を打てないと変化球も打てません。打率もほぼ1割台だったので、そのことを痛感しました」 どうすれば打てるのか......丸山は10月のフェニックスリーグから自分のバッティングを追い求めて、バットを振り続け、考え続けた。 「フェニックスではスイングどうこうより、速い真っすぐをしっかり引っ張って打ってみよう」と、ある試合で5打数4安打。すべてがライト方向への打球だった。それでも丸山は納得していなかった。 「あの試合はたまたまヒットになった感が強かったので、あまり納得する打席ではなかったですね。フェニックスは結果を求める場所ではないですし、速い真っすぐを前に飛ばす感覚をつかみたかったので『これはちょっと違うな』と」 11月の松山での秋季キャンプでは「練習でしかつかめないこともかなりあったので......」と、反復練習の日々。一日1000スイングを超える日もあった。そのなかで試行錯誤を繰り返し、バットを肩に担ぐフォームにも取り組んだ。