ヒロシ、ドラマ「ヒロシの心霊キャンプ」で主演 役者への淡い夢を抱いた過去を明かす
ソロキャンプの達人としても知られるヒロシが主演する異色の心霊ドラマ「ヒロシの心霊キャンプ」(毎週木曜夜10:00-10:30、10:30-11:00、BS日テレ※毎週2話ずつ放送)が10月10日(木)にスタート。ヒロシ主宰の心霊キャンプに集まった語り手たちの山にまつわる恐怖体験をドラマにし、さらに “ヒロシの心霊キャンプシェフ”のベアーズ島田キャンプがキャンプ飯を振る舞うという、《ヒロシ×キャンプ飯×山の怪談》がコラボした今まで見たことがないドラマ。今回は、ヒロシに番組の見どころやお芝居の感想、怖い体験について語ってもらった。 【写真】テントの中で寝そべるヒロシ ■役作りはせず「ほぼそのままのヒロシ」 ――キャンプと怪談という意外な組み合わせですが、最初に企画を聞いた感想を教えてください。 ヒロシという役で出ると聞いて、他局で申し訳ないのですが、稲垣吾郎さんが出ていた「ほんとにあった怖い話」(フジテレビ系)をイメージしました。なので、吾郎さんになれるんだ!って喜びましたね。みんなに「はい!ヒロシさん」と言われると思って。まぁ実際は言われなかったのでちょっと残念でしたが…。キャンプと怪談という組み合わせは面白いと思いました。 ――ヒロシという役で出演されましたが、役作り的なことは何かされましたか? いや、ほぼそのままのヒロシだと思います。だって僕、“吾郎さん”だと思って現場に行っていますから(笑)。もちろん怪談パートは役者さんが演じていて、その方が役として僕と話す…みたいな設定なので、その役者さんたちに引っ張られている感は少しあるかも。普通のヒロシのつもりでいたけど…そこは見て感じてもらいたいです。 ――ヒロシであってヒロシではないと。 せりふはアドリブが多かったり…。だからなんか不思議で。ちなみにテントを含め、キャンプのスタイルは僕とは違うので。そういう意味でいつものヒロシのキャンプとは違います。まぁまず知らない人が来たら話を聞いたりご飯を一緒に食べたりはしないですから。迷わずすぐ帰る。そういう意味でもいつものヒロシとは違います。 ■お芝居をすると思い出す過去 ――俳優として映画やドラマに出ていますよね。 「ヒロシです」というネタで売れて、落ち目になったとき、舞台の仕事をたくさんしていたんですよ。きっと事務所的に舞台の仕事を入れておけば、稽古で1カ月、本番で1カ月かかるので、何かやっている感が出ると思ったのか、そういう仕事が多くて。僕もネタもちょっとやりたくないし、テレビも難しいと思っていた時期なので、役者という道もいいなぁ~と淡く思い描いていたときもあるんですよ。まぁ結局、そんな道はなかったですが(笑)。なのでお芝居をすると落ち目だったときを思い出します。 ■幽霊を見た体験談も ――今回は怪談がテーマですが怖い話は好きですか? それこそ吾郎さんの(「ほんとにあった怖い話」)はよく見ていました。昔のですが、本仮屋ユイカさんが主演のお化けのおばあさんが「訪ねてきました」と言って訪ねてくるという物語(「訪問者」)は、100回以上は見ているかも。面白いんですよ。それこそ小学生のころは、「あなたの知らない世界」(1973~1997年、日本テレビ系)という心霊体験などを再現ドラマにして解説を加えた番組が好きで、夏休みなどは友達と集まって見ていました。そのときは1人で見るのは怖かったから、年をとるにつれて怖さが面白さに変わってきたのかも。52年も生きたら怖くもなくなりますよ。 ――幽霊を見たことはないのですか? 大学生の時に福岡のサパークラブで働いていたんですが、そこのトイレは出ましたね。1人で留守番をしていたら10人くらいの声が聞こえてきて…。あとは接客をしていたら、白い影の人と黒い影の人が歩いているのを見たり。そういうのはあるんだけど、今回のドラマになっているようなドラマチックな起承転結みたいなのはなくて。どちらかというと不思議な話に近いのかも。芸人さんでも怪談話をする人はたくさんいるけど、その人たちみたいにはいかないです。 ■ヒロシのキャンプのこだわりは「1人時間を味わうこと」 ――今回のように、キャンプ中に怖い話とかしないのですか? 基本、ソロキャンプなんで。ただ少し前にドラマ「ウォーキング・デッド」(2010~2022年)がたまらなく好きな時期があって、あのドラマはテントを張っているところにゾンビが出たりするんですよ。で、僕も山の中でテントを張るので、そこで見る「ウォーキング・デッド」は臨場感抜群でした。なんていうか限りない3D感というか。3D映画よりもリンクしていた気がします。 ――今回、ベアーズ島田キャンプさんがキャンプ飯を披露されていますが、実際に食べていかがでしたか? 僕の好きなものがたくさんあっておいしかったです。島田くんとは元々友達で、彼は料理が好きなんですよ。で、こだわりもある。僕はキャンプといってもお弁当を買ったり、あとは肉をただ焼くだけだったりと、調理はしないんです。あまり興味ないというか。ただ美味しい料理を食べるのは好きだから、うれしかったです。 ――ヒロシさんのキャンプのこだわりは何ですか? ギアはもちろんだけどやっぱり1人時間を味わうことかな。ソロキャンプがメインなので、自由にできるんですよ。時には木に肉を巻き付けて焼いてみたり、ダウンロードしてきた動画を見たりと自由な時間を過ごせるのが醍醐味というか。まぁ、島田のように料理にこだわるという人もいてもいいですし、キャンプは自由。彼らなんてクミンとか聞いたこともないようなスパイスをたくさん持って行くんですよ。僕なんて塩とコショウとしょうゆくらいなのに。それくらい幅があるのがキャンプの魅力だと思います。 ――本作を見て、キャンプに行くのが怖くなる人もいるかも知れないですが…。 お化けが出てもいいんじゃない?だってきっと幽霊にも種類があってカッコいいヤツや気のいいヤツもいると思うし。今回は山で実際にあった怖い話なんで怖いと感じる人も多いと思いますが、ぜひ楽しんでいただきたいです。 ◆取材・文=玉置晴子