「Base」が次世代の暗号資産ユーザーを獲得し得る理由
ビットコインは今年、誕生から15年を迎えた。そして今、我々は1990年代と同じような段階にいる。つまり、暗号資産(仮想通貨)はインターネットと同様に、ブロックチェーンの性能向上によって、初期の普及段階からメインストリームに受け入れられるまでのギャップを越えつつある。 次の10億人のユーザーを取り込むために重要な次のステップは、ブロックチェーンがユーザーを引き付け、維持する能力にかかっている。この点で、米暗号資産取引所コインベース(Coinbase)が開発したイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン「Base」は、今年目覚ましい成長を遂げ、トップランナーとして浮上している。
Baseの成功の要因は?
Baseには独自トークンは存在しないが、ガス代にはイーサリアム(ETH)を、ガバナンスにはオプティミズム(OP)を使用しており、Base上で最大のDEX(分散型取引所)トークンであるAEVOは、投票エスクローメカニズムを通じてBaseエコシステムのインセンティブトークンとして機能している。 Baseのエコシステムファンドは、プロジェクトにインセンティブとして配布するためにAEROを集めており、プロジェクトは流動性を高めるためにAEROをロックすることができる。
好調なBase上のプロジェクト
Baseではいくつかの定評あるDeFiプロジェクトが展開されているが、Baseネイティブのプロジェクトが大きな市場シェアを獲得している。 TVL(預かり資産)でBase最大のDEXであるAerodromeは最近、ユニスワップ(Uniswap)とほぼ同額の手数料収入を生み出しており、ユニスワップが16のチェーンで展開されていることを考えると特筆すべき成果だ。 Moonwellは、Base上の主要なレンディングプロトコルで、Base上のアーベ(AAVE)とコンパウンド(Compound)を合わせたものにほぼ匹敵するTVLを誇り、年初から4倍のユーザー成長を見せている。 「USDC Anywhere」プログラムを通じて、Moonwellはコインベースに保管されているUSDコイン(USDC)に加えて、サークル(Circle)がサポートするあらゆるチェーンに保管されているUSDCを利用できる。 当初はミームトークンだったが、現在では事実上のアプリ内トークンとしてFarcasterによって利用されているDegenは、1カ月でユーザー数が5倍になり、ソラナ(Solana)ブロックチェーンの人気ミームコイン、BONKが打ち立てた記録を上回った。 コインベースのサポートと、エコシステムおよびコミュニティの急速な発展により、Baseはブロックチェーンテクノロジーをメインストリームに近づけるパイオニアとなる態勢を整えている。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:Danny Nelson/CoinDesk|原文:Why Base Chain Has Potential to Lock the Next Generation of Crypto Users
CoinDesk Japan 編集部