息のむ光景、流氷域突入 本紙記者南極へ、第66次観測隊
【南大洋=鶴岡支社・近岡国史】第66次南極地域観測隊(原田尚美隊長)を乗せた南極観測船「しらせ」は21日、無数の氷が浮かぶ流氷域に入った。隊員たちは小雪が舞う中、ハスの葉のような形の氷が海面を覆う光景に息をのんだ。 同日午前7時(日本時間午後1時)ごろに流氷域の近くに到達。現地時間午前7時51分に流氷域に突入した。昨年より氷と氷の間に隙間があるため、密集した氷に航行を阻まれることなく順調に進んだ。時折、大きめの氷が当たり「バン」「ガン」と音が響き、流氷に「しらせ」の船体の塗料が付着することもあった。氷上にはアザラシが姿を見せた。 夏隊同行者の谷口亮太さん(24)=立命館大大学院1年、鹿児島県薩摩川内市出身=は「どこまでも続く流氷に感動した。すごい経験をしていると改めて実感した」と声を弾ませた。