「努力は報われる」とは限らない 人生で成功する「セルフマネジメント」のコツ
集中力を高めるための「ルーティン」を
自分の得意分野が分かったら、「1万時間の法則に基づき、鍛錬」「自分との約束を守る」を実践しましょう。松谷さんによると、1万時間の法則とは、ある分野で一流になるには、1万時間の練習や学習が必要だという考え方で、英国出身の元新聞記者のマルコム・グラッドウェル氏が提唱したということです。松谷さんは、1万時間の法則に基づき、自分が集中できる分野で鍛練を積むことが成功の近道だと主張します。 また、自分との約束を守るためには、「自分を追い込むこと」が有効だということです。例えば、尊敬している人や仲間と事前に約束をすることで、「なにがなんでもやるしかない!」という状況をつくることができるといいます。 ところで、「ルーティン」といわれて何が思い浮かびますか。これは、アスリートが集中力を高めるための儀式みたいなものです。筆者にも、記事を書く際に集中力を高めるルーティンがあります。まず、最もリラックスして集中できるのは、寝室です。 ベッドにあおむけになり、ペンを数本、ベッドサイドに置いて、読書用の灯りをつけたらルーティンは完了です。そこから、一気に読書の世界に入り込みます。 大切なことは、リラックスしていることです。ベッドで本を読むと眠くなるという人がいますが、眠い欲求を我慢しても読書の効果は上がりません。眠くなったら、睡眠を優先してください。定期的な休憩を取ることで、本を読み続けるモチベーションを維持することができます。ぜひ集中力を高めるためのルーティンになるものを見つけてください。 さて、今回紹介した本は、自分の強み弱みを把握したい人、得意な分野を見つけたい人に読んでもらいたい一冊です。ただし、得意を見つけただけでは意味がありません。いかにして行動に落とし込んでいくかがポイントになります。 あなたの成功を心から祈っています。
コラムニスト、著述家 尾藤克之