「保険証は存続を」医師らが訴え、調査で「トラブル続き」
今年12月に健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと保険証を一体化した「マイナ保険証」に移行する――。その政府決定に対して、滋賀県内の医師や歯科医師約700人でつくる県保険医協会が、「保険証を存続して併用可能に」と訴えている。 県保険医協会によると、全国保険医団体連合会が医療機関に実施した調査では、マイナ保険証の利用率は8月時点で1割程度。カードリーダーの認証エラーや接続不良などのトラブルが7割程度の医療機関であったとし、8割近くの医療機関が「保険証は残すべきだ」と回答したという。 10月10日には、白衣を着た医師ら9人が、大津市のJR大津駅前に立った。県保険医協会理事長で小児科医の太田志朗さんは「マイナ保険証はトラブル続き。保険証を残すのが大事だ」などと訴えた。 訴えを聞いていた市内の女性(73)は、病院に通院している母親がマイナンバーカードを取得できていないという。「マイナ保険証を強制するのではなく、保険証も使えるようにしてほしい」と話した。(仲程雄平)
朝日新聞社