トランプ氏、つなぎ予算案で下院議長と対立-債務上限の議論要求
スカリス氏は「現時点では新たな合意は存在せず、多くの選択肢を検討しているところだ」と説明。つなぎ予算案との関連で債務上限に関する話し合いが行われたが、協議は継続中で合意には至っていないと語った。
トランプ氏とバンス氏は、連邦政府のつなぎ予算案の「合理化」を求めている。今週公表されたつなぎ予算案は、向こう3カ月の政府支出を現行レベルで維持するものだが、メリーランド州ボルティモアの橋崩落や記録的なハリケーン被害に対応する1000億ドル(約15兆4700億円)の災害救援費、農家への追加支援金100億ドルを含む農業法案の1年延長なども盛り込まれていた。
つなぎ予算が成立しない場合、早ければ21日に政府機関の一部が閉鎖される恐れがある。一方、可決されれば、政府予算を巡る駆け引きが来年3月半ばまで持ち越されることになる。
連邦政府の債務上限は、議会が2023年に一時停止しており、来年初めに復活する予定。財務省は夏までは継続可能な緊急措置により、政府の支払いを期日通りに継続できる見通し。その後は、議会が同上限を引き上げるか、一時停止しなければ、市場と米経済に壊滅的な影響を及ぼすデフォルト(債務不履行)のリスクが生じる。
ホワイトハウスのジャンピエール大統領報道官は声明で、政府機関閉鎖を引き起こせば退役軍人から社会保障受給者まであらゆる米国民が頼りにする基本的サービスが危険にさらされると指摘し、「合意は合意だ。共和党は約束を守るべきだ」と述べた。
歳出削減を主張し、トランプ次期政権で政府業務効率化を担う新組織「政府効率化省」の運営を担うイーロン・マスク氏はこれより先、ジョンソン議長が取りまとめたつなぎ予算案に反対を表明していた。
原題:Trump Breaks With Johnson on Funding Bill, Wants Debt Limit Vote 、Current Stopgap Bill Officially Dead, No New Deal Yet: Scalise(抜粋)
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Lauren Dezenski