【高校野球】紋別・池田悠真、カニ漁手伝い足腰鍛えプロ注目の最速150キロ右腕に 進路は野球?漁師?
第106回全国高校野球選手権大会の北北海道・北見、名寄地区の組み合わせが14日、決まった。6年ぶりの地区突破を目指す紋別は、28日の初戦(2回戦)で斜里・大空・津別連合対北見工の勝者と対戦する。NPBスカウトも注目する最速150キロ右腕・池田悠真投手(3年)が北大会に導く。 オホーツクの剛腕が全国に名を轟(とどろ)かせる。184センチ、89キロのたくましい体格から最速150キロを投じる紋別・池田は「腕を振ってタイミングが合えば(球速は)もうちょっと出る。全道(北大会)1勝をしたい」と闘志を燃やした。 今年の春を迎えるまでは道内でも無名の存在だった。中学は捕手、高校は外野手がメインで、昨夏から本格的に投手に転向。当時の最速は138キロだったが、オフの練習で才能が開花した。知内でヤクルト・坂本拓己投手を指導した江副翔太部長が昨春着任し、オフに初めてウェートトレを導入。成果は雪解け後に現れ、春の大会前に147キロを計測すると5月中旬に大台に到達した。 春の北見地区予選では全道4強の遠軽に1―11でコールド負け。中盤まで接戦を続けたが、先発の池田が7回に9点を奪われて敗れた。「後半に投球が乱れて甘く入ることが多かった。コースの際をつければ春もいけたかもしれない。その反省を生かして投げたい」と制球力を夏の課題に挙げる。 道東の雄武町出身。幼い頃から祖父のカニ漁を手伝って足腰を鍛え、「毎日食べ放題」という毛ガニを食べて育ってきた。NPB複数球団のスカウトも注目するが、現時点で進路は未定。幼い頃からの夢だったカニ漁師になる選択肢も残している。「とりあえず夏大会に集中する。スカウトの前でいいピッチングを見せられていないので、いつか見せられたらいいと思う」。野球か漁師か―。この夏の結果で次に進む道を決めるつもりだ。(島山 知房) ◆池田 悠真(いけだ・はるま)2006年11月13日、雄武町生まれ。17歳。雄武小2年時に雄武フライングタイガースで野球を始める。雄武中では軟式野球部でプレーした。紋別では1年春から3年春までの7季すべて地区予選敗退。184センチ、89キロ。右投右打。家族は両親、弟、妹。
報知新聞社