「VCM」の仕掛け人に聞く、イベントの見どころとヴィンテージシーンの未来
日本全国から150店舗以上のショップが集う日本最大級のヴィンテージの祭典「VCM(Vintage Collection Mall)」が、10月19日と20日、パシフィコ横浜で開催される。 回を重ねるごとに来場者が増加する人気イベントは、これが5回目だ。 今回は、VCMの代表・主催者でもある十倍直昭さんに、VCMの誕生秘話やイベントの注目ポイント、さらには世界規模で盛り上がりを見せているヴィンテージシーンの見解について語ってもらった。
世界へ向けたヴィンテージのプラットフォームを立ち上げ
ーVCMを始めたきっかけを教えてください。 20代からヴィンテージ業界に身をおき、15年ほど会社を運営していたのですが、コロナ禍になり買い付けにいけなくなったことですね。 当時は業界全体で悩みを共有することが多く、周囲の同業者も、いまのままではビジネス的にも厳しくなるという話も耳に入っていたので、みんなで手を取りあって一つの形を作ることができないか模索しました。 日本のヴィンテージのカルチャーは編集能力を含めて世界でもトップレベル。しかも上質な個体が国内にたくさん集まっているので、世界へ向けてヴィンテージのプラットフォームを作ることを考えました。
ー具体的に何から始めたのですか? まずECモールを作りました。オンライン上にヴィンテージを通じたコミュニティができれば、その後のイベントに繋がると考えまして。これまで知り合ってきた仲間に声をかけたり、あとはその仲間を介して新たに知り合ったりなどし、徐々に輪を広げていきました。
ー最初のリアルイベントはどこで開催したのですか? 渋谷PARCOの屋上です。そこで2回開催した後にパシフィコ横浜に会場を移しました。 通常のフリーマーケットのようなイベントとは異なり、ヴィンテージショップの展示会のようなイメージで、それぞれのショップさんのフィルターを通して厳選された価値ある1点ものを販売するイベントとなっています。 世界中見ても、これほどまでにトップピースのヴィンテージが一堂に集まるイベントは他にはないと思っています。もちろんスペシャルアイテムだけではなく、トレンド感を意識した古着、ブランドアーカイブアイテム、インテリア雑貨など、幅広い方に楽しんでいただけるようなラインナップになっているかと思います。