『海の沈黙』本木雅弘×小泉今日子、倉本聰が描く大人のラブストーリー
『海の沈黙』本木雅弘×小泉今日子、倉本聰が描く大人のラブストーリー Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1218回】 【写真13枚】『海の沈黙』本木雅弘×小泉今日子、倉本聰が描く大人のラブストーリー ほか シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。 今回は、現在公開中の『海の沈黙』と『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』をご紹介します。
『海の沈黙』人間にとって“美”とは何か……
ドラマ「北の国から」や「やすらぎの郷」など、数々の名作を手がけてきた脚本家・倉本聰。彼自身が「どうしても書いておきたかった」と語る渾身の脚本が、ついに映画となりました。作品の発想から60年。“美術品の贋作”をテーマに、重厚な人間ドラマが繰り広げられます。
『海の沈黙』のあらすじ
世界的な画家・田村修三の展覧会で、作品のひとつが贋作であることが判明する。主催者は隠蔽を画策するが、田村が会見を開いたため、真実は明るみに。この絵を描いたのが誰なのかを憶測する報道が、連日、白熱していく。 そんな時、北海道・小樽で全身に刺青が入った女性の死体が発見される。この2つの事件の間に浮かび上がったのが、津山竜次。かつて新進気鋭の画家と呼ばれながらも、ある事件をきっかけに人々の前から姿を消した男だった。 田村の妻で、かつて津山の恋人だった杏奈は、竜次の元へと足を運ぶ。決して会うことはないと思っていた竜次と杏奈は、長い時を経て小樽で再会を果たす……。
『海の沈黙』のみどころ
孤高の画家・津山竜次を演じたのは、自身のキャリア初の倉本作品への参加となった本木雅弘。多くを語らず、自らの想いを、ひたすらキャンバスにぶつけ続ける。芸術家として生きる男の苦悩と情熱を、鮮烈に体現しています。 また共演には、竜次の元恋人で田村の妻である田村杏奈役の小泉今日子、竜次に仕える謎の男・スイケン役の中井貴一をはじめ、石坂浩二、仲村トオル、佐野史郎、清水美砂、萩原聖人、菅野恵など、豪華な顔ぶれが集結。 大人の愛の物語と、“美”をめぐる熱情と執念が交錯する深淵なドラマが誕生しました。