遊歩道の“癒しの木々”は“悩みの種”でもあり…『文芸のこみち』の樹木伐採 大事故につながりかねない“きっかけ”があった「本当に寂しい」でも「本当に困る…」
樹木が伐採されているのは青森市東部で住民の散歩コース、そして文化スポットとして親しまれてきた「文芸のこみち」です。 【写真を見る】遊歩道の“癒しの木々”は“悩みの種”でもあり…『文芸のこみち』の樹木伐採 大事故につながりかねない“きっかけ”があった「本当に寂しい」でも「本当に困る…」 なぜ、伐採が必要なのか、その理由と住民の思いを取材しました。 ■どうして?樹木が伐採される「文芸のこみち」 8月中旬から樹木が伐採されているのは、青森市東部で住民の憩いの場所となっている「文芸のこみち」です。文芸のこみちは、堤川の東側の遊歩道約400mで、緑に包まれた散歩コースとなっています。 さらに、青森市にゆかりの深い「棟方志功」や「太宰治」などの文芸碑が設置されていて、文化を感じられる場所としても人気です。市は、その木々の多くを根元から伐り、整備することにしました。 伐採エリアの住民 「寂しいのが一番。朝に起きて遊歩道を見て、本当に寂しい…」 一方で、住民の中には、市の判断に理解を示す声も上がっています。 伐採エリアの住民 「ものすごく生い茂って、枝が電話線にかかっていた。そのことが心配で、去年から青森市へ相談していたが、全然解決できなくて心配していました。そしたら伐ってくれたので、危惧はなくなりました」 ■伐採には“きっかけ”があった 伐採されるのは「文芸のこみち」の遊歩道の4分の3ほどと、道路をはさんで反対側のエリア、あわせて530mほどです。きっかけとなったのは、この場所で2023年10月に倒木があったことでした。 木の高さは10m以上ありましたが、遊歩道上に倒れたため、けが人や住宅への被害はありませんでした。これを受け、青森市は今年度、約780万円の予算で整備することを計画しました。 青森市公園河川課 嶋守亮 課長 「高い木は、このエリアで高さ18m。建物だと5~6階の高さまで成長しています。実際に倒れてきた場合、かなり被害も想定されますので、遊歩道の利用者の安全性を考慮して伐採することになりました」 もう1つ、市があげているのは植樹から40年以上経ち、管理が次第に難しくなってきていることです。