70代の母が「持ち家」をどうするかで悩んでいます…受け継ぐべきなのでしょうか?
親御さんが終活を始めていて、持ち家を受け継ぐべきかどうかについて、お悩みになる方は多いのではないでしょうか。長年住んだ実家に愛着があるほど、売却することをためらってしまうかもしれません。 そこで今回は、将来的に持ち家をどのようにする人が多いのかを含めて、実家を受け継ぐ場合に、どのような活用方法があるのかを解説します。
将来的に持ち家をどのようにする人が多い?
株式会社AlbaLinkが、実家が持ち家の男女500人を対象に「実家の終活に関する意識調査」を行い「持ち家は将来的にどうするか」という質問をしたところ、表1の結果になりました。 表1
※株式会社AlbaLink 訳あり物件買取ナビ 「【実家で「終活」してる?持ち家はどうする予定?】男女500人アンケート調査」を基に筆者作成 持ち家を売却しようと考えている人が、最も多いことが分かります。 しかし、1位の「売却する」と僅差で「家族・親族に引き継いでもらう」と回答した人も117人いました。持ち家を売却する人が多いものの、家族や親族が引き継ぐという選択肢もありそうです。 そこで次では、引き継いだ持ち家の使い道をご紹介します。
引き継いだ持ち家の使い道
引き継いだ持ち家の使い道として、以下の選択肢が考えられます。 ●相続して自分や身内が住む ●リフォームして賃貸に出す ●更地にして土地を活用する ●売却する ■相続して自分や身内が住む 長年住んだ家に愛着がある場合は、自分や身内が相続して、そのまま持ち家に住むという選択肢があります。生前贈与による相続税の軽減など、税制上のメリットが受けられる可能性があるため、事前に確認してみましょう。 ■リフォームして賃貸に出す 持ち家から職場までが遠いなどの事情があって住めない場合は、賃貸に出すことも選択肢に挙げられます。賃貸に出すと、家賃収入が得られるなどのメリットがあるでしょう。 ただし、持ち家の劣化が激しくて、リフォームが必要だった場合にかかる費用や、税金や管理業者へ支払う費用などで、必ずしも採算がとれるとは限らない点に注意が必要です。 ■更地にして土地を活用する 家は取り壊して、いったん更地にすることで、土地の活用考えることも選択肢の一つになるでしょう。 ●駐車場経営 ●トランクルーム経営 ●テナント経営 幹線道路が近かったり、騒音が気になったりする場所に持ち家があると、住宅としての活用には適していない場合があります。そのような場合は、土地としての活用が有効といえます。 ■売却する 持ち家の活用方法がどうしても見つからない場合は、売却することも一つの選択肢として考えられます。 持ち家を引き継いだものの、仕事上の都合や家族の事情などで住むことが難しかったり、賃貸に出すことや土地活用にも不向きだったりするケースもあるでしょう。 活用方法がないからといって空き家にしておくと、劣化により近隣住民に迷惑をかけたり、犯罪に利用されたりするリスクも懸念されるため、売却を検討したほうがよいかもしれません。