史上最長か!ロマチェンコ、カンボソスと3分超えのフェイスオフ!=IBF王座戦・前日計量
5月12日(日)オーストラリア・パースで開催されるプロボクシング[IBF世界ライト級(-61.23kg)王座決定戦]の前日計量が11日に行われた。 五輪連覇&3階級制覇ワシル・ロマチェンコ(36=ウクライナ)は134.95ポンド(61.21kg)、元ライト級統一王者ジョージ・カンボソス・ジュニア(30=オーストラリア)が134.25ポンド(60.89kg)で両者計量パス。フェイスオフは通常20秒程度、長くても1分などは見かけるが、ボクシングの1ラウンドを超える3分28秒の睨み合いは見たことがない。おそらく史上最長ではないかと思われる。 【フォト&動画】過去最長か!両者の3分以上の睨み合い、仕上げたボディも 2人は向かい合うと、じっと睨み合う。ロマチェンコは左右に首をやや傾けるなどするが、カンボソスは何度も歯を食いしばり、頬が動くのがわかる。3分を超えると、セキュリティが止めに入り引き離されるが、それでも互いに睨み合いをやめない。互いが徐々に引き離され遠くなり、目を逸らしたタイムは3分28秒だった。 この試合はロマチェンコも気合が入るところだ。事前インタビューでは、あと数試合で引退とも明言しているが、今回負けたら引退を発表する可能性もある。対するカンボソスはKOして引退させると意気込む。互いに譲らぬ気持ちのぶつかり合い、KOが出る試合となるか。 ロマチェンコは21年12月、当時3団体王者だったカンボソスへ対戦を熱望していたが、カンボソスは翌年6月にWBC王者デビン・ヘイニーに判定で敗れ王座陥落。ヘイニーは4団体統一王者となった。そのヘイニーに昨年5月、ロマチェンコが挑むも判定で敗れている。今回の王座はヘイニーが階級アップのために返上した空位のIBFタイトルを争う。 ロマチェンコは、元3団体統一ライト級王者。20年にテオフィモ・ロペスに判定負けし3団体王座陥落。その後ウクライナの戦争で軍に入隊するなどボクシングができない期間が続いたが、21年6月に試合へ復帰して中谷正義にKO勝利。以降3連勝も、前述の通り昨年5月はヘイニーと激闘も判定で敗れ、今回は1年ぶりの試合となる。戦績は20戦17勝(11KO)3敗。 対するカンボソスも元3団体統一ライト級王者。2回の負け(2戦ともデビン・ヘイニー戦)があるがKO負けはしておらず、スタミナのあるタフなタイプ。22年6月、ヘイニーに判定で敗れ王座陥落。ダイレクトリマッチでも敗北を喫した。戦績は23戦21勝(10KO)2敗。 下馬評ではロマチェンコが有利だが、カンボソスとしてはホームの舞台だ。王座を戴冠するのはどちらになるか。いよいよ明日、決着を迎える。