Saucy Dog・石原慎也が語る、「ミサンガ」のエピソード。今も財布には…
歌詞は実体験が多い
Saucy Dogは12月18日(水)に8枚目のミニアルバム『ニューゲート』をリリースした。 LiLiCo:「ニューゲート」ってすごく新しい気持ちになる言葉だけど、なぜタイトルにしたんですか? 石原:昔の懐かしいSaucy Dog感もありつつ、未来に向かうSaucy Dogも混ざっている、まさしく中間地点というか入り口のような1枚になると思っていて。何十年経ってもこのミニアルバムを聴いて「この1枚があったから今のSaucy Dogがいるな」って思ってもらえるような作品になりました。 稲葉:ミニアルバムといっても8曲も入ってますよね。歌詞は基本的に石原さんが書かれているんですか。 石原:はい。 稲葉:歌詞は実体験から書かれているのか、日々思うことを反映することが多いのか、どちらが多いですか? 石原:実体験が多いですね。『この長い旅の中で』(映画『52ヘルツのクジラたち』主題歌)のような映画やドラマのタイアップは原作を読んで、その内容と自分を重ねるエピソードを探していきます。やはり実体験が多めかもしれませんね。 稲葉:実体験を掘りすぎるとしんどくなりませんか? 生きていると開けたくない蓋もあるじゃないですか。 石原:その点で自分は得してるなって思うのは、歌詞を書いているときに「書かないといけない」っていうしんどさが勝っちゃって、それをちょっと克服できるというか。 稲葉:向き合ったうえで昇華できることが、書かなきゃいけないことによって、ある種スムーズに行われると。 石原:「こんなこともあった、あんなこともあった……」、でも書かなきゃいけないから、いちいちそれに感傷的になれない感じです。 LiLiCo:リリースしてみんなに聴いてもらったら(心の傷とかが)治る気がする。 石原:みんなに聴いてもらって浄化するじゃないですけど。 LiLiCo:そういう経験をしている人がほかにもたくさんいるからこそ共感をしてくれるんですね。 稲葉:僕、『コーンポタージュ』の歌詞がすごく好きなんですよね。 稲葉:コーンポタージュの底に取り残された感じと、自分の精神的、身体的に取り残されていることのリンクは、あるあるで使われきっていたと思っていたけど、まだちゃんと(新しい表現が)あったんだなって、グッときました。 石原:うれしいですね。