【巨人】横川凱 渡辺恒雄氏のまさかの〝名指し〟に誓う恩返し「心に残っています」
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄氏が19日に肺炎のため98歳で死去した。 突然の訃報に政界をはじめ日本中に衝撃が走ったが、巨人の選手たちにも大きな驚きをもって受け止められた。この日、いつものようにジャイアンツ球場で自主練習に励んだ横川凱投手(24)は「今日聞きました。びっくりしました」と語った。 プロ5年目の若武者にとってははるか雲の上の存在。直接的な関わりはなかったというが、渡辺氏の「ある行動」に心を打たれたという。それは昨年3月に行われた巨人を応援する財界人を中心とした有志で構成し、チームを激励する「燦燦会」での出来事だった。 「燦燦会で(渡辺氏が)みんなの前でお話されている時に、僕の名前を出してくださった記憶がすごくあって…。当時は支配下になったばっかりの時で『新しい戦力として』みたいな感じで、僕の名前も何人かの中の一人として挙げてくださったんです。それはすごい心に残っていますし、うれしかったです」と感慨深げに話した。 確かに、当時の渡辺氏はオープン戦の結果を受けて現役ドラフトで加入したオコエ、ソフトバンクから入団した松田と並んで「投手では育成契約の横川凱君」と個人名を挙げて激励していた。横川は2度の育成落ちを経験しながら、再び支配下に昇格して背番号62を取り戻していた。 渡辺氏が残した「言葉」が成長の後押しとなった横川。プロ通算7勝の左腕は大ブレークで恩返しする。
塩島惠