社会人理事が学生に「横領だ!」と公衆の面前で罵る異常… レジェンドOBもあきれる“大人の出しゃばり”体制【関東学生ゴルフ連盟に激震・下】
学生ができないことを大人が補う形があるべき姿
こうした経緯からAさんは「100%納得はしていません」と語り、こう証言します。 「大会の下見が2人の定員のところ3人でプレーして、その代金を学連に請求したことが横領にあたると言われました。公衆の面前で『横領した』と言われたのは今回が初めてです」と、深く傷ついている様子。 この場に居合わせ、止めに入ったのは、有名プロゴルファーで東京国際大監督の湯原信光氏。学連の仲間や監督たちの目の前で行われた行為だけに「その話は今することじゃないでしょう」と、誤った行為を厳しく指摘したと言います。はるかに年上の理事が、その立場を利用して学生を多くの関係者がいる前で恫喝しているのだから、「パワハラではないか」との指摘が出るのも無理からぬところ。こんな行為が許されていいはずがないでしょう。 JGAの山中専務執行役も「前の会長が選んだ執行部なのだから、会長を選んで新しい執行部を作ればいいだけの話だと思います。執行部がちゃんと話し合いをするということと、1年半以上も会長代行が続いている事態(を解決すること)、この2点ですね。学生たちの会費で成り立っている、学生さんたちの組織なんだから、学生ができないことを大人たちが補ってあげるという形が、あるべき姿なんじゃないかと思いますけどね」と、あきれている様子がひしひしと伝わってきました。 日本学生選手権4連覇の倉本昌弘JGTO副会長も「もっと学生の自治を認めてあげればいいんだし、それでもし問題があればちゃんと大人がしっかりと指導していけばいいだけ。今は大人が“出過ぎて”いるんじゃないかな、と思います」と話す。 “出過ぎた”北口会長代行らの退場を、多くの監督たちと学生たちが望んでいるのは紛れもない事実。少なくとも話し合いの場には出てくる必要があるはずです。 取材・文/小川朗 日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
小川 朗(日本ゴルフジャーナリスト協会会長)