【動画】聖地で「雰囲気にのまれた」大型左腕 高松商・大室亮満が誓う雪辱 センバツ注目選手
◇第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場) 高松商(香川)のエース・大室亮満投手(3年)は188センチの長身から投げ下ろす直球が魅力だ。2季連続で出場する甲子園は、最速138キロ左腕が成長を見せる舞台となる。 昨夏の甲子園では2年生ながら2試合に登板した。先発した準々決勝・近江(滋賀)戦では、5回4失点で7四球を与えて敗れた。「力みが出てストライクが入らなかった。あんなに雰囲気にのまれたのは、今までにない経験だった」と悔やむ。 苦い経験は成長の糧になっている。昨秋の公式戦は防御率1・07で、自身が先発した7試合は全てチームを勝利に導いた。四国大会の準々決勝では、明徳義塾(高知)に11安打を浴び、九回は1点差に追い上げられたが、一打逆転のピンチに相手の4番を打ち取って完投勝利にこぎ着けた。「追い上げられて精神的に厳しい状況でも、自分の投球ができた」。長尾健司監督(52)も「厳しい場面を経験してきた成果が出ている」とみる。 技術面でも上積みを図る。冬場はフォームを安定させようと、下半身を中心に筋力を強化し、体重は約6キロ増えた。「力まずに80%の力でいいから、球にキレを出すイメージでやっている。選抜は自分がどれだけ落ち着けるか次第」。最高のマウンドで心身共に一回り大きくなった姿を見せたい。【木村敦彦】