4ドアハコスカGT-R【2】GT‐Rの神様、GT‐Rサービスワタナベの組んだエンジンのとりこに
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.2】 ルーカス機械式インジェクションをきっかけに、当時のレーシングパーツを収集し始めたオーナー。 オーナー秘蔵のレース用パーツは苦労して手に入れたものばかりで、それぞれの部品にエピソードがあるそうだ。 【画像15枚】エンジンはGT-Rサービスワタナベにて2017年2月に完成。ワークス2本リング鍛造ピストンにチタンコンロッドの組み合わせ 集めたレース用部品を持ち込んでのチューニングを依頼したのは、GT‐Rレーシングの記事に登場したGT‐Rの神様こと「GT‐Rサービスワタナベ」の故・渡辺茂さん。逝去されるまでの付き合いは37年におよび、渡辺さんのことを「茂さん」と呼ぶことからも親交の深さがうかがい知れる。 「初めて作業を依頼したのは88年のことでした。前年にフルチューンのエンジンを手に入れて喜んでいたのですが、あまりにも調子が悪いので、茂さんにエンジンを送って見てもらうと、ブロックにはクラック、スリーブは焼き付くなどひどい状態で、『ブロックを用意しなきゃダメだよ』と。それが初めての作業依頼となりました」 この時はワークスパーツを使用していないが、それでも、極めて精緻に組まれたエンジンは吹け上がりも、レスポンスも別物。なにより、澄みわたるエキゾーストノートに、オーナーはひと踏みで渡辺チューンのとりこになった。 主要諸元 SPECIFICATIONS 1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10) ■ボディ:FRPボンネット&トランク、CIBIE製ヘッドライト(ロービーム)、Z432R用フィラーキャップキー、ワインレッドオールペイント(元色シルバー) ■エンジン:直列6気筒DOHC S20型、レース用Lカム(300度、IN/EX10.0)、ワークス用バルブ(バルブシート無鉛加工)/2本リング鍛造ピストン/チタンコンロッド/ドライサンプシステム/大容量オイルパン/ルーカスメカニカルインジェクション用機械式タコメーターユニット、クランクバランス取り ■️吸排気系:ウエーバー45DCOE9、70mmファンネル、アルティア製ステンレスマフラー(メインφ60mm、テールφ45mm) ■点火系:ワークスCDイグナイター(ホワイト)、ワークス用ディストリビューター、レース仕様プラグホール&プラグキャップ、アリアント製ドライバッテリー ■️冷却系:NP35製ワークス仕様の3層ラジエーター ■駆動系:レース用ノンアスベストクラッチ、レース用オプション1ミッション、R192アルフィンデフカバー&レース用4ピニオンLSD(4.875ファイナル)■燃料系:ニスモ製燃料ポンプ×2機 ■サスペンション:ワークス鈴鹿仕様(専用ラバー付き)、レース用スタビライザー(F)φ24mm (R)φ12.7mm ■ブレーキ:(F)MK63 4ポットキャリパー+φ280mmローター (R)アルフィンドラム ■その他:レース用ステアリングギアボックス(レシオ15.2) ■タイヤ:ヨコハマ アドバン ネオバAD07 (F)195/55R15 (R)205/55R15■ホイール:RSワタナベ8スポーク(F)15×6.5J (R)15×8J ■インテリア: レース用ワイドミラー、RSマッハ製ステアリング、ワークス用機械式タコメーター(プリンススポーツコーナー)、KS製サブメーター(水温、油圧)、ダッツンコンペシート(運転席)、Z432R用バケットシート(助手席)、ワークス用TAKATA4点式ハーネス(運転席)、シュロス製4点式ハーネス(助手席) 初出:ノスタルジックヒーロー vol.197 2020年2月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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