障害持つ妹の世話で部活を休みがちに、陰口はエスカレートしていき…教育系ユーチューバー・葉一の過去
学校「絶対に行かきゃいけない場所じゃない」
陰口などのいじめは、部活内にとどまらなかった。
「当時は体形がぽっちゃりしていたので、クラスの女子たちが『きもい』『あいつ太ってるよね』と私の悪口を言っていて、それが学年全体へと広がっていきました。やんちゃな男子たちに目をつけられて、階段から蹴落とされたこともあります。中2~中3はそんな状況で、とにかく毎日しんどかった。電車の線路脇に立って『飛び込んだら楽になれるかな』と思ったことすらありました。
不登校にならなかったのは、私が負けず嫌いだったからだと思います。『休んだら、いじめているやつらの思うつぼだ』と思って通い続けていました。親に心配をかけたくなかったというのもあります。特に女子からの陰口が苦痛だったので、高校は男子校に行こうと決めました。必死に勉強して、合格をつかみました」
いじめを受けた経験があるからこそ、いま、つらい思いをしている中高生に伝えたいことがあるという。
「私は登校することを選んだけれど、学校が苦痛なら、絶対に行かなきゃいけない場所ではないと伝えたいです。不登校は『不』という字がつくから、否定的なイメージがあるかもしれないけれど、『学校に行かない』という道を選んだだけです。どんなことがあっても人を傷つけていい理由にはならない。いじめは『する側』に問題があって、『される側』が自分を責める必要はないんです。
『学校に行かない』道を選んだ人には、浮いた時間とエネルギーを何かに注ぐことをおすすめしたいです。勉強でもゲームでも、何でもいいから全力でやってみる。そこからちょっとでも自信につながるものが見つかれば、前を向く力になっていくと思います」
プロフィル
はいち 1985年生まれ。2012年からYouTubeで授業動画の配信をスタート。YouTubeチャンネル(「とある男が授業をしてみた」)の登録者数は200万人超。