全国高校バスケ、慶誠が熊本県勢初の準優勝…粘り強い守備から一時は逆転し女王・京都精華を苦しめる
バスケットボールの全国高校選手権は28日、東京体育館で女子決勝が行われ、京都精華(京都)が59―54で慶誠(熊本)を破り、3年連続3度目の優勝を果たした。今夏の全国高校総体でも3連覇を達成しており、3年連続の2冠。 【写真】ドリブルで攻め込む慶誠の岸主将
「絶対に逃げないと決めていた」
慶誠を熊本県勢初の準優勝に導いた主将の岸(3年)は「勝って終わりたかったけれど、こんなにいい舞台で戦えた。仲間に感謝したい」と達成感をにじませた。
独特の雰囲気に包まれる決勝の立ち上がり。得点が伸びず、第2クオーター途中には最大10点差をつけられた。それでも、粘り強い守備から得点を重ねて一時は逆転するなど、最後まで2連覇中の女王を苦しめた。
互いを「姉妹のよう」と信頼を寄せ合う司令塔の岸と、セネガルからの留学生ロー(3年)がチームの中心だった。言葉や文化の違いに戸惑うローと時には衝突しながらも、「絶対に逃げないと決めていた」と岸。意見をぶつけ合い、日本一を決める試合でいずれも両チーム最多の16得点、15リバウンドと気を吐いたローの強みを引き出した。
「選手たちは想像を超えるプレーをしてくれた」と右田監督。チームの集大成にふさわしい快進撃だった。(緒方裕明)