高規格道「新庄古口道路」、12月7日に全線開通
国土交通省山形河川国道事務所は7日、高規格道路「新庄酒田道路」(延長約50キロ)の一部となる「新庄古口道路」(新庄市本合海―戸沢村古口、同10.6キロ)のうち、未開通だった6キロ区間を12月7日午後3時に開通させると発表した。新庄古口道路は全線で通行可能となる。 同事務所によると、開通区間は新庄市升形―戸沢村津谷で、当初は2022年度の利用開始を見込んでいた。地滑りによるトンネル出入り口部分ののり面の亀裂、保護するコンクリートの変形が確認され、工事を中断して対策を施し、再開していた。 並行する国道47号は大雨による通行規制が頻発している。今年7月豪雨では最上川が氾濫して道路が崩壊し、一時、全面通行止めとなった。吉村美栄子知事は全線開通に関し「災害発生時の信頼性向上、物流効率化による産業振興、観光振興などに寄与すると期待している」とコメントした。 新庄古口道路は08年度に着工した。暫定2車線で幅員12メートル、車道幅は片側3.5メートル。総事業費は約570億円。新庄市の本合海―升形(延長2.4キロ)は15年度、戸沢村の津谷―古口(同2.2キロ)は18年度に開通した。
一方、同事務所は、新庄酒田道路の一部「高屋道路」(同3.4キロ)の高屋トンネル(仮称)について、掘削作業に想定よりも時間を要しているとし、工事に伴い長期運休しているJR陸羽西線の代行バス輸送が25年度まで続く見通しだと発表した。バス輸送は24年度中の終了を予定していた。現場の地質がもろく、追加の補強対策などが必要になったという。