抜本的な改良を経てまるでバイクのようにコーナリングする新型「ポルシェ タイカン 4S」
新型ポルシェ タイカン 4S
最初の出会いから、新型タイカンは非の打ちどころのない挙動で輝き、非常にくつろげる。走りに磨きをかけたら、明らかに快適性能が向上した。 抜本的な改良を経てまるでバイクのようにコーナリングする新型「ポルシェ タイカン 4S」
これを可能にしているのが、新しいポルシェアクティブライドエアサスペンションだ。このハイエンドなサスペンションはすべてのタイカンに標準装備され、ダイナミックなブレーキング、ステアリング操作、加速の際にも常に車体を水平に保つ。さらに、車高を55mm高くすることができるので乗り降りが楽になる機能を併せ持つ。
まるでバイクのようにコーナリングするタイカン
アクティブライドは、加速時と制動時にもこの原理を適用し、タイカンの姿勢を制御する。スプリントの際、通常フロントエンドはリフトアップし、リアエンドはディップするが、タイカンはまったく逆の動きをする。つまり、フロントを下げて、リアを持ち上げることで水平を保つ。ブレーキング時も同じだが、逆だ。コーナリングでのボディのロールを抑制もする。ただし、すべてが自然にコントロールされるので、タイカンの静粛性に驚かされるとともに、ドライバーはこのことにほとんど気づくことができないのが素晴らしい。
新しいアクティブライドは、風雨からタイカンを守る
このシステムは2つの電気モーターを介して作動し、そのモーターが2つの油圧ポンプを駆動する。必要なエネルギーは高電圧バッテリーから供給される。センサーが走行状態を判断し、縦方向と横方向の加速度、車体の動き、すべてのタイヤの摩擦係数とスリップを分析する。
ポルシェは、e-モビリティのもうひとつの問題点である充電に対応した。800ボルトのDC充電ポイントで最大320kWの充電が可能になった。これは従来よりも50kW多い。さらに、このシステムは高い充電容量をより長く維持できるため、バッテリーが12%大きくなったにもかかわらず、重要な10~80%の充電プロセスを4分弱縮め、18分に短縮した。
航続距離を伸ばし、充電時間を短縮したタイカン
このバッテリーパックの容量は89kWhとなり、パフォーマンスバッテリープラスを搭載した「ターボ」と「ターボS」のトップモデルの容量は105kWhとなった。ベーストリムでは、後輪駆動のタイカンの航続距離は592km、今回試乗した「4S」の航続距離は561kmである。新記録を達成するには、パフォーマンスバッテリープラスを注文する必要があり、その場合、FRモデルの航続距離は678kmとなる。