ロフトを就寝スペースとして考えるのは絶対にNG!居室を整える住まいのヒント
リモートワークがあるなら、デスクの選択&配置は重要ポイント!
リモートワークがあるなら「オンラインの打ち合わせなどにはどの空間を使うのか?」もよく考えておく必要があります。Zoomなどでは背景を写真に変えられるのでそれほど神経質になる必要はありませんが、落ち着いてミーティングができる場所なのかはしっかりと検討しておくべきです。デスク選びも大切です。 部屋が狭いと大きなデスクは置きにくいものですが、パソコン一台を載せるのがやっとの省スペースデスクでは、資料を広げながら作業をすることができません。実際には、収納と一体化したデスクやL型コーナーデスクなどさまざまなタイプがあります。そうしたものも候補に考えて選ぶのがいいのではないかと思います。 ベッドでもおススメしたようにサイズ感や使い勝手が重要な意味をもつ家具は、すぐにネット購入するのではなく、店舗で使用感を確かめてみれば、失敗を減らせます。デスクなどはとくに部屋での配置に合わせてサイズを考える必要があるので、スペースをきちんと測っておくことは基本中の基本です。間取りの関係で「くつろぐ空間」、「仕事をする空間」、「眠る空間」をうまく分けられないと、心理的な重圧になりやすい。 部屋数が少なければ完全な分割は難しくなるので、可能な範囲でベストな空間分けを考えたいところです。たとえば、「ベッドとデスクが近すぎると、気持ちの切り替えがしにくく、よく寝られない」、「仕事に集中できない」という声はよく聞きます。 私などはベッドとデスクが近くても大丈夫なタイプなので、個人差もあるのでしょう。「寝ようとしても仕事のことが頭から離れない」、「仕事の途中でついベッドのほうへと行ってしまう」という人は少なくないようです。ワンルームなどでは工夫の限界もありますが、そういうことも考慮しながら、部屋のレイアウトを考えていくといいかと思います。
水槽や観葉植物はタブー
ベッドの枕元に本棚を置くのは避けるべきです。圧迫感につながるだけでなく、倒れてくるとかなり危険です。実際に私は、救急医療の現場で、本棚が倒れてきたことで頭蓋骨にヒビが入ってしまった人を診た経験があります。もし背の高い本棚を使うのであれば、ベッドとは離れたところに設置して、つっぱり棒などで天井と固定しておくようにするべきです。 大地震などがあった際、もっとも多い死因が圧死です。建物の下敷きになってしまった人だけでなく、家具の下敷きになった人もいるでしょう。地震対策という意味も含めて、カラーボックスなどの家具にしても、立ったときの腰の位置くらいまでの高さにとどめておくのが無難です。そうすると、部屋の開放感が損なわれにくい。 逆に背の高い家具を置くと、それだけでものすごく部屋が狭く感じられるものです。ひとり暮らしのために借りる部屋は、収納が少ない場合が多いので、どうしても収納家具を増やしがちになります。購入の際にはよく検討しておきたい部分です。ひとり暮らしをしている人が、家具の上に水槽を置いて魚を飼うケースも見られますが、絶対のタブーに近いと私は考えています。水の管理はかなり大変なので、カビを発生させるなどのトラブルの原因になりやすいからです。 観葉植物もあまりおススメしません。手入れを怠ると、虫が湧くこともあるうえ、結局、枯らしてしまう人も多い。誰かが遊びに来ることを前提に観葉植物などで部屋に彩りをもたせたいということもあるのでしょう。しかし、大人になると、友人などが部屋に来るケースは想像以上に少ないものです。週に一度は来るような恋人でもいなければ、誰も来ないものと決めつけておいてもいいくらいではないかと思います。
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