米経済データに持続的変化なら利下げペース鈍化支持-シュミッド総裁
(ブルームバーグ): 米カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は9日、経済データに持続的な変化が見られた場合に限り、利下げペースの鈍化を支持する考えを示した。
同総裁はカンザスシティーでのイベントでの講演テキストで、「この先、経済データの基調の持続的な変化への対応としてのみ、政策を徐々に調整することを支持する」とし、「経済が堅調であるため、われわれは辛抱強くいられる」と述べた。
その上で、「私の推計では金利は現在、長期的水準に非常に近い可能性がある」とした。シュミッド総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つ。
同総裁はここ数カ月、利下げペースの鈍化を支持してきた。また昨年11月には金利をどこまで引き下げるべきかについて不確実性を指摘していた。
シュミッド総裁は講演テキストで、インフレ率は当局目標の2%にはまだ達していないものの、物価上昇圧力はなお緩和しつつあると楽観的な見方を示した。また労働市場は健全だとも語った。
その上で、「インフレ率が目標に近づき、経済成長が勢いを維持していることから、経済は抑制も支援も必要とせず、政策を中立的にする必要がある状態に近づいていると私は考える」と述べた。
総裁はまた、現在進行中の連邦準備制度のバランスシート縮小を含め、金融市場における当局の足跡を最小限に抑える政策を今後も提唱していくとした。
原題:Fed’s Schmid Backs Gradual Rate Cuts If Economic Data Improve(抜粋)
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Catarina Saraiva